リンクジュースとは、被リンクによってリンク元の評価がリンク先に“流れる”という概念です。リンクジュースはPageRankとも深く関わっており、検索順位やサイト評価にもメリットをもたらします。
本記事では、リンクジュースの基本概要や増やすための対策を解説します。
最後まで読めば、リンクジュースの基本が分かり、自信を持ってSEO対策に取り組めるようになるでしょう。

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Web集客コンサルタント
川口凌
かわぐちりょう
SNS集客2年、SEO集客3年経験。 現在は、WINDOM株式会社で士業領域のSEO集客、そのほかさまざまなジャンルのSEOコンサルティングを担当。士業領域の集客なら川口にお任せ!結果が出るまで諦めずPDCAを回すがモットー

リンクジュースとは、あるページから別のページへリンクが張られた際に、リンク元の評価がリンク先に“受け渡される”というSEO用語です。水が流れるように評価が移動する様子から「ジュース」と表現されました。
リンクジュースの概念は、Googleの検索順位決定アルゴリズム「PageRank」と密接に関係しています。ページの評価や検索結果の順位に影響を及ぼすため、SEO対策における基本的かつ重要な考え方です。
ここからは、以下2点について解説します。
リンクジュースはGoogle公式が認めているわけではない
リンクジュースはSEO業界で広く使われていますが、Googleが公式に認めている用語ではありません。評価がリンクによって他のページに受け渡されることを分かりやすく比喩的に表現したものです。
Googleの公式ドキュメントやガイドラインにはリンクジュースの記載はなく、あくまで概念的な言葉です。しかし、リンクの評価移動の仕組みは実際に存在しており、SEO効果を考慮するうえで無視できないポイントとなっています。
リンクジュースと被リンクの違い
リンクジュースと被リンクの違いは以下のとおりです。
項目 | リンクジュース | 被リンク |
---|---|---|
意味 | ページ評価が他ページに渡る現象 | 他のサイトから自サイトへ貼られたリンク |
SEOへの影響 | 検索順位やサイト評価の向上 | サイト評価やクローラビリティの向上 |
関連性 | 内部リンク・外部リンク両方が対象 | 主に外部からのリンク |
Googleの公式性 | 概念的で非公式 | Googleの評価指標として明確に存在している |
リンクジュースは“リンクされたことによる評価の移動”に焦点があるのに対し、被リンクは“どこからリンクされているか”という外部評価の総称です。両者は似ていますが、概念的な位置づけに違いがあります。
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リンクジュースとPageRankは、検索エンジンにおけるページ評価の仕組みを理解するうえで切り離せない関係にあります。Googleは、被リンクを信頼の証として評価しており、リンクジュースとして他のページへと伝わるのが特徴です。
ここからは、リンクジュースとPageRankの関係性について解説します。
PageRankの基本概要
PageRankとは、Webページ間のリンク構造をもとに、ページごとの信頼性を1~10で数値化した評価指標です。Google創業者のラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンによって考案されました。
PageRankの基本的な考え方は「多くのページからリンクされているページは信頼できる」というもので、リンクを“投票”のように扱います。
良質なページから多くのリンクを受け取るほど、PageRankは高くなり、検索順位にも良い影響を及ぼします。以前はGoogleツールバーでPageRankのスコアが表示されていましたが、現在は非公開となりました。
ただし、スコアが見えなくなっただけで、PageRankの仕組みそのものは今も生きており、検索順位を決める要因のひとつとして重要な役割を担っています。SEO対策に取り組むなら、リンクジュースとPageRankの関係性を把握しておくことが重要です。
PageRankを決める要素
PageRankを決める要素は、以下の3つです。
これらは、Googleが公式に発表しているわけではありません。しかし、検索順位やリンク評価に大きく関係していると考えられています。
ここでは、PageRankを決めるとされる各要素について解説します。
アンカーテキスト
アンカーテキストとは、リンクが張られた文字列部分のことを指し、リンク先の内容を示すヒントとしてGoogleに認識される要素です。
たとえば「リンクジュースとは」というテキストにリンクを埋め込めば、リンク先がリンクジュースに関する情報を持つと判断されます。
アンカーテキストは、リンク先ページのテーマをGoogleが把握するための手がかりになるとされており、適切なキーワードを含んだ自然な表現が望ましいと考えられています。
ただし、過剰なキーワードの詰め込みや、同じアンカーテキストの使い回しはスパムと見なされる可能性があるため注意が必要です。リンクジュースの流れを最大化するには、ページ内容と整合性のあるアンカーテキストの設計が重要です。
推定クリック率
推定クリック率とは、「リンクがどれくらいクリックされるか」を示す指標です。
かつては「ランダムサーファーモデル」と呼ばれる考え方が使われていました。ランダムサーファーモデルは、ユーザーがWebページ内のリンクを“無作為”にクリックすると仮定し、PageRankが均等に分配される仕組みです。
しかし、現在は「リーズナブルサーファーモデル」と呼ばれるモデルが用いられています。ユーザーが意味のあるリンクを選んでクリックする前提に基づき、クリックされやすいリンクにより多くの評価(リンクジュース)が渡る仕組みです。
内部リンク
内部リンクは、同一ドメイン内の他ページへつながるリンクのことです。サイト全体の構造やページの関係性をGoogleに伝える手段として重視されています。
重要なページへリンクを集中的に集めることで、そのページにリンクジュースが集中し、評価が高まると考えられています。
また、ユーザーが情報をスムーズに探せる動線設計にもつながり、回遊率や滞在時間の向上といったUX面でもプラスです。ただし、内部リンクの貼りすぎや、関係性の薄いページ同士を無理に結びつけると逆効果になるため、目的や意味のあるリンク設計が求められます。
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リンクジュースを外部サイトに渡すべきかどうかは、SEO対策における判断材料として重要です。
ここでは、リンクジュースを渡すべきケースと、渡さないほうが良いケースを2つの観点から解説します。
信頼性・関連性が高いサイトの場合:渡したほうが良い
リンクジュースは、信頼できる情報源やコンテンツの関連性が高い外部サイトには積極的に渡すべきです。たとえば、以下のケースでは、適切にリンクを設置することで自サイトの情報の信頼性も高まります。
- 専門的なデータを引用した場合
- ユーザーに有益な補足情報を含む他サイトを紹介する場合
Googleは自然なリンクのやり取りを高く評価する傾向があり、良質なリンク先への評価の伝達は、結果的に自サイトの評価にも好影響を及ぼすと考えられています。
また、価値のある外部リソースを適切に紹介すると、ユーザー満足度の向上にもつながり、間接的にSEO効果を引き上げることが可能です。リンク先が信頼でき、コンテンツの整合性があると判断できる場合には、リンクジュースを渡すのが得策と言えるでしょう。
質が低く無関係なサイトの場合:nofollowを設定する
質が低く、コンテンツの関連性が乏しい外部サイトには、リンクジュースが流れないよう「nofollow」を設定するのが基本です。nofollowは「リンク先をクロールしないで」とGoogleに指示するHTML属性で、評価の不適切な流出を防ぐ手段として広く使われています。
たとえば、ユーザー投稿による外部リンクや、広告的なリンク、信頼性の低いサイトへの誘導などにはnofollowの活用が推奨されます。
nofollowを設定すれば、自サイトがリンク先を推薦していないことを明確に伝えられ、サイト全体の信頼性保持にもつながります。
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リンクジュースを増やす対策は、以下の3つです。
リンクジュースを増やすためには、外部リンクだけに頼るのではなく、サイト内の構成や発信手法まで含めた総合的な対策が求められます。ここでは、リンクジュースを増やす対策を解説します。
高品質なコンテンツを作る
リンクジュースを増やすために重要なポイントは、高品質なコンテンツの制作です。情報の正確性、独自性、網羅性が高く、ユーザーにとって価値のあるページは、自然と他サイトからのリンクを獲得しやすくなります。
また、専門性や信頼性の高い記事は、検索エンジンからも評価されやすく、被リンクの獲得を通じてリンクジュースの増加につながります。
GoogleはE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を重視しており、内容が薄いページやテンプレート的な記事では、リンクジュースを得るのは難しいのが現実です。
ユーザーの検索意図に応え、他のサイトから「紹介したい」と思われるような質の高い情報発信を心がけることが、リンクジュースを自然に集めるポイントです。
SNSを活用する
SNSの活用も、間接的にリンクジュースを増やすための手段です。SNSで拡散されたコンテンツが多くのユーザーの目に触れると、他サイトの運営者やブロガーの目に留まり、自然な被リンクの獲得につながる可能性が高まります。
タイムリーで共感性のある内容や、インフォグラフィック・統計データなどの共有価値が高い情報はSNSとの相性が良く、拡散されやすい傾向にあります。
また、SNSで得た注目はコンテンツの信頼性にもつながり、SEOの副次的効果も期待できるでしょう。コンテンツ公開後は、XやInstagram、Facebookなど複数チャネルで積極的に発信するのがおすすめです。
内部リンクを最適化する
リンクジュースは外部から得るものだけではなく、サイト内部でも適切に分配・活用することが可能です。重要なページへ自然な文脈でリンクを集めることで、そのページにリンクジュースを集中させ、検索順位の向上につなげられます。
トップページやカテゴリページ、上位表示を狙いたいキラーページなどには、サイト内の複数ページからのリンクを集中的に張ると、内部評価を高めることが可能です。また、パンくずリストや関連記事リンクの整備も、ユーザー導線の改善とリンクジュースの流通を同時に実現する手段です。
ただし、過剰なリンクや不自然なアンカーテキストは逆効果となるため、文脈と構造の整合性を意識したリンク設計が求められます。
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リンクジュースを最適化する際のNG行動は、以下の2つです。
リンクジュースをうまく活用すれば、ページ単位の評価を高め、検索順位の改善にもつながります。しかし、意識しすぎるあまり、かえって逆効果となる行動を取ってしまうケースも少なくありません。
ここでは、リンクジュース最適化のために避けるべきNG行動を解説します。
内部リンクを詰め込む
サイト評価を高めようとするあまり、一ページ内に大量の内部リンクを設置してしまうのは、リンクジュースの最適化において逆効果になる可能性があります。リンクは、ユーザーにとってのナビゲーションや補足情報の役割を果たすべきものであり、無秩序に貼りすぎると情報の焦点がぼやけてしまいます。
内部リンクの最適化には、設置数だけでなく位置や関連性、導線の自然さまで含めて総合的に調整することが重要です。
評価を渡さないために外部リンクを一切設置しない
「リンクジュースを外部に渡したくない」という理由から、すべての外部リンクを避けるのは、SEOの観点からは推奨されない対応です。Googleは、関連性の高い良質な外部ページへの自然なリンクを、ユーザーの利便性を高めるものとして評価しています。
情報の出典や信頼できる参照元にリンクを張ることは、サイト全体の信頼性向上にもつながり、プラスの評価を得られる可能性があります。
外部リンクを一切排除してしまうと、コンテンツの裏付けや客観性が弱くなり、結果としてユーザーにも検索エンジンにも不親切な構造になります。リンクジュースの最適化とは、“評価を渡さない”ことではなく、“適切に評価を受け渡し合う”ことです。
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リンクジュースの概念は現在でも有効ですが、それだけでは十分なSEO対策にはならないと考えられます。GoogleはE-E-A-Tやコンテンツ品質、ユーザー体験などの多面的な評価軸を重視しており、単純なリンク構造だけで順位が決まるわけではありません。
しかし、PageRankのロジック自体は現在も根幹に存在しており、評価の伝達手段としてのリンクジュースは、依然としてランキング要因の一部を担っています。
リンクジュースが「古い」のではなく、過去のように被リンク数だけを追い求めるSEOが時代遅れになったということです。今後は、質の高いコンテンツ制作やユーザー視点の内部リンク設計と組み合わせ、自然な形でリンクジュースを最適化する対応が求められます。
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リンクジュースに関するよくある質問は、以下の3つです。
最後に、リンクジュースに関連する質問と回答を紹介します。
リンクジュースを分析・可視化できるツールはある?
リンクジュースはGoogleが公開している指標ではないため、正確な数値化はできません。
しかし、「Ahrefs」「Moz」「Majestic」などの被リンク解析ツールがあり、ページごとの評価状況やリンク元との関係性を確認できます。リンクジュースの数値化はできませんが、ツールを組み合わせることで、リンク戦略の改善が可能です。
リンクジュースのSEO効果は?
リンクジュースでは、信頼性の高いページからのリンクによって評価が移動することで、PageRankや検索順位を高める効果があります。内部リンクの設計を工夫すれば、サイト内の重要なページにリンクジュースを集中させ、内部SEOの観点でも有効です。
しかし、Googleはコンテンツの質やユーザー体験も重視しているため、リンクジュースだけに頼った施策は効果が薄くなっています。リンク設計とコンテンツ戦略を組み合わせることが、現在のSEO対策では重要です。
相互リンクのメリット・デメリットは?
適切な相互リンクは、関連性のあるサイト同士でリンクジュースを受け渡し、双方の評価を高められます。信頼性が高く、同ジャンルのサイトであれば、自然な導線としてGoogleにもユーザーにも歓迎される傾向があります。
一方で、SEO目的だけの無差別な相互リンクは、スパム行為と見なされる可能性があるのがデメリットです。
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リンクジュースとは、リンクを通じてページの評価が移動する仕組みのことであり、GoogleのPageRankと深く関係しています。被リンクや内部リンクによって評価が流れるため、SEO対策ではリンク設計が極めて重要な要素です。
ただし、リンクジュースの最適化には注意点も多く、リンクを詰め込みすぎたり、外部リンクを完全に排除したりすると逆効果になる恐れがあります。
現在のGoogleアルゴリズムは、リンクだけでなく、コンテンツの質やユーザー体験も総合的に評価しています。リンクジュースを最適化しつつも、信頼できる情報を発信することが大切です。
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