Youtubeなどの動画配信サービスが使われるようになり、企業が商品やサービスの情報発信やマーケティングの一環として動画SEOを取り入れるようになりました。動画は文字や画像よりも視覚的に情報が理解しやすいため、ビジュアルを大事にする商品やサービスはもちろん、細かい説明を必要とする場合にも活躍します。
しかし、実際に動画SEOに取り組みたくても「具体的に何から始めれば良いのか分からない」と悩まれている企業担当者の方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、動画SEOの基礎知識や効果的に進めるためのポイント、Youtubeにおける7つの対策方法を解説します。
SEOコンサルタント
毛利浩一郎
もうりこういちろう
SEO歴5年。新規で立ち上げた通信系メディアをリリース1年で100万PVまでグロース ウォーターサーバーや美容系メディアなど対応業種は多岐にわたる。
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動画SEOとは?
まずは、動画SEOの定義や目的、関連用語の違い、重要視されている理由を見ていきましょう。
- 動画SEOの定義と目的
- 動画SEOとVSEOの違いと共通点
- 動画SEOが重要視される背景
動画SEOの定義と目的
動画SEOとは、動画を使って検索エンジンのランキング上位に表示されるようにすることです。具体的には、動画のタイトルや説明文、タグ、サムネイルなどを工夫しつつ、検索エンジンに正確に認識されるための構造化データの活用や動画サイトマップの作成を行います。
目的は、検索結果で動画コンテンツが上位表示され、視聴者の目に留まりやすい状況を作ることです。再生回数や視聴時間を増やし、ブランドの認知度を向上させたり、製品やサービスの効果的なプロモーションにつなげたりするために取り組みます。
動画SEOとVSEOの違いと共通点
動画SEOの関連用語で「VSEO」という言葉があります。言葉が違うため異なる意味を持つと思うかもしれませんが、基本的には同じ概念を指しています。どちらも動画コンテンツを検索結果で上位に表示させるのを目的とした対策です。
厳密には、動画SEOはGoogleなど幅広い検索エンジンを対象とし、Webページ全体や補足情報を含めた対策を実施します。一方、VSEOはYouTubeなどの動画特化型プラットフォームにフォーカスし、タイトルやサムネイル、タグなどの設定を重要視しています。
言葉の言葉の使い方に違いはありますが、基本的な目的や意味合いは同じだと考えられます。
動画SEOが重要視される背景
動画SEOがなぜ重要視されるようになったか、詳しく見ていきましょう。
動画コンテンツの人気と利用ユーザーの増加
動画は、文字で書かれた文章に比べて情報を理解しやすいです。そのため、情報収集のために動画を活用するユーザーが増え、動画コンテンツの人気がさらに高まったと予想されます。
総務省の「令和6年版情報通信白書の概要」によると、2023年の国内の動画配信市場は前年より8.2%高い5,740億円となりました。2019年の市場規模が2,925億円のため、わずか4年間で2倍ほど規模が増えていることになります。
動画はエンタメとしての要素だけでなく、今後も情報収集やマーケティング、勉強など、日常生活やビジネスシーンにおいて幅広く使われるものになるでしょう。
参考:令和6年版情報通信白書の概要「第Ⅱ部 情報通信分野の現状と課題」
5Gの普及による動画視聴環境の向上
5Gの普及によって、今までより動画を視聴できる環境が整ったのも理由の一つです。5Gとは、これまでよりもさらに通信速度が速くなった「第5世代移動通信システム」を指します。
通信速度が速くなったことで、4Kや8K、ライブ配信などの高画質な動画の視聴もスムーズにできるようになりました。また、低遅延技術も進んでおり、ライブ配信のようなデータ量の多い動画の読み込みも今まで以上に速くできるようになりました。
こうした環境の変化により、動画を使った情報発信やマーケティングの施策の重要度が上がり、多くの企業が動画SEOに取り組むようになったのです。
動画SEOを実施するメリットと効果
動画SEOを実施するメリットと効果は、以下の通りです。
- Google(検索エンジン)での上位表示が期待できる
- 視覚的な情報提供でユーザーの理解が深まる
- ユーザーのサイト滞在時間が増加する
Google(検索エンジン)での上位表示が期待できる
動画SEOを実施することで、Google検索結果での上位表示が期待できます。検索エンジンが「ユーザーのニーズや悩みを解決できる情報を提供しているサイトである」と判断すれば、上位に表示される確率が高くなるためです。
また、検索結果の表示画面で動画が目立つように表示されるため、サイトへのクリック率の向上も見込めます。結果として多くのユーザーの目に留まりやすくなり、商品やサービスの魅力も伝わりやすくなるでしょう。
視覚的な情報提供でユーザーの理解が深まる
動画は文章や画像を使ったコンテンツよりも、情報を理解しやすいとされています。特に具体的な説明を必要とする商品やサービスを訴求したい場合は、動画を使った情報発信がおすすめです。
例えば、新しく購入した商品の使い方を知りたいとき、文字だけのマニュアルを読んで理解するよりも実際に使っている様子を動画で見た方が頭に入ってくる場合があります。説明書を読むのが苦手な方にとっては、動画によって「ここを押せば良いのか」と理解が進むでしょう。
ユーザーのサイト滞在時間が増加する
動画SEOで上位表示されることで、ユーザーのサイト滞在時間の増加が期待できます。動画は視聴者の興味を引きやすいため、文字と画像だけのサイトよりも離脱率が低いです。さらに最初の時点で「面白い」と思ってもらえれば、最後まで見てもらえる確率が高いのもメリットです。
滞在時間の長さは検索エンジンの評価にも影響を与えるため、SEOの観点でもメリットがあります。他にも、関連動画やリンクを設置することで他のページにも興味を持ってもらいやすくなり、サイト全体のパフォーマンスが向上するでしょう。
動画SEOを効果的に進めるための6つのポイント
動画SEOは、ただ動画を作成して公開するだけでなく、検索エンジンに正しく評価されるための具体的な工夫が必要です。効果的に進めるには、以下の6つのポイントを意識しましょう。
- Youtubeに投稿した動画を埋め込む
- 構造化データを追加して検索エンジンに情報を伝える
- 動画サイトマップをGoogleに送信する
- テキスト情報を追加して動画内容を補完する
- 動画の埋め込み位置に配慮する
- 動画ページは常に最新の状態にしておく
Youtubeに投稿した動画を埋め込む
Webサイトに埋め込む動画は、YouTubeに投稿したものを利用すると良いです。YouTubeは、検索エンジンから高い信頼を受けているプラットフォームであるため、YouTube動画を埋め込むことでサイト全体の評価を高める効果が期待できます。
自社で作成した動画を一度YouTubeにアップロードした後、その動画のURLをWebサイトに埋め込む形を取るのがおすすめです。
構造化データを追加して検索エンジンに情報を伝える
構造化データを追加することで、動画の内容を検索エンジンに明確に伝えることができます。構造化データとは、検索エンジンがWebページの情報を正確に理解できるよう、データに意味を持たせて整理する方法です。
通常のHTMLでは、ページに記載された情報が単なる文字列として扱われますが、構造化データを使うことで「これはタイトル」「これは概要文章」といった具体的な意味を持たせることができます。
こうした構造化データのマークアップによって、検索エンジンがWebページの内容を理解しやすくなり、上位表示される可能性が高まるのです。
動画サイトマップをGoogleに送信する
動画サイトマップをGoogleに送信することで、検索エンジンに動画コンテンツの存在を正確に伝えられます。サイトマップとは、Webサイト内にある動画やページの情報を整理し、検索エンジンに伝えるためのファイルのことです。
動画のURLやタイトル、サムネイル画像、再生時間といった情報をまとめて送信することで、検索結果に上位表示される可能性を高められます。また、サイトに訪れたユーザーが今自分がどのページにいて、どこに戻れば良いのか分かるようにするのもサイトマップの重要な役割です。
テキスト情報を追加して動画内容を補完する
テキスト情報を追加して動画内容を補完するのも重要なポイントです。動画のみでは視覚的な情報しか伝わりませんが、テキストを追加することで動画で何を訴求しているのか、どのようなテーマなのかが分かりやすくなります。
例えば、動画の説明欄に内容を詳しく書いたり、動画で話していることを文字で記載したりする方法があります。視聴者が少しでも理解しやすいよう、テキストと動画を組み合わせて情報の理解度を上げましょう。
動画の埋め込み位置に配慮する
動画の埋め込み位置にも配慮しましょう。ユーザーの操作を妨げる場所や目立たない場所に置いてしまうと、視聴回数が低くなる可能性があるためです。
動画は、ページ内でユーザーが最も注目しやすい場所、例えばコンテンツの上部や重要な情報の近くに配置すると効果的です。できるだけ多くの人に見てもらうために、過剰に目立ちすぎることなく、自然にコンテンツの流れに溶け込むように配置しましょう。
動画ページは常に最新の状態にしておく
動画ページは常に最新の状態にしておきましょう。動画の内容やリンクなどが古いと、ユーザーに鮮度の高い情報を届けられなくなり、検索エンジンの評価にも影響を与えます。
内容やリンクなどを最新情報に更新しておくことで、検索エンジンにも評価されるようになり、アクセス数の増加も見込めるでしょう。
定期的に動画をアップデートしたり関連した情報を追加したりするなどして、ページの情報鮮度を維持しましょう。
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YouTubeにおける動画SEOの対策方法7選
動画SEOを効果的に進めるポイントを理解したところで、次にYouTubeでの動画SEO対策を見ていきましょう。YouTubeでは、検索結果やおすすめ動画に表示されるための重要な要素が多くあります。
具体的な対策方法は、以下の7つです。
- 検索上位につながるキーワードを選定する
- タイトル・概要欄にキーワードを入れる
- 関連タグを活用する
- ユーザーの目を引くサムネイルにする
- コメントを促し、ユーザーとの接点を作る
- 視聴維持率を高める工夫をする
- 視聴データの分析で改善を図る
検索上位につながるキーワードを選定する
YouTubeで検索上位を狙うには、ユーザーの悩みを解決できるキーワード選びが欠かせません。動画のタイトルや説明文、タグに入れるキーワードは、視聴者が検索する可能性が高いものを選びましょう。
例えば「ダイエット」だけでは競争が激しく、上位表示されるのは難しいかもしれませんが「30代女性 ダイエット 簡単」など、より具体的にすることで競争率が低くなります。
どのターゲットどのような人に動画を見てもらいたいかを考え、検索上位を狙えそうなキーワードを選定しましょう。
タイトル・概要欄にキーワードを入れる
ユーザーに動画を見つけてもらえるよう、タイトルや概要欄にはキーワードを積極的に入れましょう。例えば「低カロリー レシピ」をキーワードとしているなら「簡単!低カロリーダイエットレシピ」といった具体的なタイトルを付けることで、検索している人に内容が伝わりやすくなります。
概要欄にも関連するキーワードを書くと効果的です。例えば「忙しいときでも簡単に作れる低カロリーなダイエットレシピを紹介しています!」と書くことで、視聴者が内容を理解しやすくなり、さらには検索エンジン側も「視聴者が知りたい情報がしっかり盛り込まれている」と判断するため、上位表示される確率も上がるでしょう。
関連タグを活用する
関連タグをうまく使えば、動画が数あるサイトの中から見つかりやすくなり、結果として多くの視聴者に情報を届けられます。関連タグとは、動画の内容を説明するために設定するキーワードのようなものです。
例えば「豚小間切れを使った簡単時短レシピ」というタイトルで投稿する場合で考えてみましょう。関連タグに「時短料理」「豚肉レシピ」「簡単レシピ」などを設定すると、同じジャンルの動画を見ているユーザーの関連動画に表示される可能性があります。
より多くのユーザーの目に留まるよう、タグ選びにもこだわりましょう。
ユーザーの目を引くサムネイルにする
クリック率を上げるために、動画のサムネイルはユーザーに興味を持ってもらえるようなデザインにしましょう。サムネイルは動画の顔であり、ユーザーが最初に目にする部分です。他とは違うデザインだったり、内容が一目で伝わる画像を選んだりすることで興味を引きつけやすくなります。
文字サイズや色にも注意しながら、パソコンでもスマートフォンでも見やすいデザインのサムネイルを作りましょう。
コメントを促し、ユーザーとの接点を作る
ユーザーからのコメントは、動画のエンゲージメントを高める大切な要素です。コメント欄でユーザーと交流することで親近感を持ってもらいやすくなり、チャンネルのファン獲得につながります。
動画の最後に「みなさんの意見を聞かせてください」など、具体的な質問を投げかけるとコメント率も上がる可能性があります。寄せられたコメントに返信すれば、ユーザーとの関係性もより良いものになるでしょう
視聴維持率を高める工夫をする
YouTubeに評価されるためには、視聴維持率を高める工夫が欠かせません。視聴時間が長いコンテンツは、視聴者のニーズや悩みに答えていると検索エンジンに判断され、上位表示される可能性が高くなるためです。
より長く視聴してもらうための工夫として、冒頭で視聴者の興味を引くメッセージを入れるのがおすすめです。例えば「今から紹介する運動メニューを週1回やれば、一週間で3キロ痩せられます」など、視聴者が動画を通して得られるメリットを伝えると良いでしょう。
また、テンポ良く動画が進むように必要に応じて編集したり、長すぎず短すぎずな構成で作成したりするのも、途中でページを離脱されないために必要な工程です。
視聴データの分析で改善を図る
Youtubeで動画SEOの効果を発揮するには、アップロードした動画の視聴データを分析し、必要に応じて改善策を講じましょう。視聴者がサイトを離れた場所や興味を持った場所、リプレイ回数が多い部分など、細かいデータを把握することが次の動画作りに役立ちます。
分析には、YouTube StudioやYouTube Analyticsを使うのがおすすめです。動画を少しでも長く見てもらえるよう、前述で紹介した視聴維持率を高める工夫に加えて、視聴維持率やクリック率、再生時間などのデータを分析しましょう。
動画SEOに関するよくある質問
動画SEOを実施する上で注意すべき点は何ですか?
何よりも大切なのは、企業目線ではなくユーザー目線で動画を作成することです。検索しそうなキーワードを選んだり、目を引くサムネイルを作ったりするのはもちろん、動画の構成や編集、タグ設定も重要なポイントです。
また検索エンジンに認識されるよう、構造化データやサイトマップの送信も欠かせません。
動画のタイトルの文字数はどれくらいがベストですか?
特に決まりはありませんが、30~60文字以内に収めると良いでしょう。30~60文字以内にしておけば、検索ページで見たときに途中で見切れないためです。短すぎるタイトルは内容が分かりづらくなり、長すぎると途中で見切れてしまいます。全体のバランスを見ながら調整しましょう。
動画SEOのキーワード選定のポイントは何ですか?
動画の内容に合っていることが大前提ですが、他にも競合が使っているキーワードも視野に入れながら選ぶのがおすすめです。また「運動 初心者 メニュー」など、複数の単語を組み合わせると、競争率も低くなって上位に表示される可能性が高まります。
動画の長さはどれくらいが最適ですか?
一般的には、5~10分程度が視聴者にとって負担が少ないとされています。短すぎると伝えたい内容が十分に伝わらない場合があり、一方で長すぎると離脱率の高さにもつながってしまうでしょう。不要な部分は編集でカットし、視聴者が最後まで見やすいように調整しましょう。
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まとめ
動画SEOは、コンテンツをより多くのユーザーに見てもらうための施策であり、一回限りで終わるものではありません。繰り返し対策の効果を図り、改善を重ねた上で視聴者のニーズを解決できるものになっていきます。
商品やサービスの魅力を視覚的に分かりやすく伝え、適切な対策を取りながら視聴者の悩みやニーズに寄り添った動画を作ってみましょう。