オウンドメディアは、企業が自らの価値やブランドを顧客に直接伝えるために欠かせない手段です。自社の所有するメディアで顧客に有益な情報を発信することで、ブランドイメージや売上の向上が期待できます。オウンドメディアを効果的に運用するには、しっかりとした準備と戦略が必要です。
本記事では、オウンドメディアの基本から運用開始までの流れ、成功へと導くためのポイントを解説します。
SEOコンサルタント
毛利浩一郎
もうりこういちろう
SEO歴5年。新規で立ち上げた通信系メディアをリリース1年で100万PVまでグロース ウォーターサーバーや美容系メディアなど対応業種は多岐にわたる。
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オウンドメディアとは?
まずは、オウンドメディアの意味や目的、種類、他メディアと異なる部分を理解しましょう。
- オウンドメディアの意味・目的
- オウンドメディアの種類
- 他メディアと異なる部分
オウンドメディアの意味・目的
オウンドメディアとは、企業や組織が自ら所有・運営するメディアのことです。自社の商品やサービス、ビジョンなどを自らのプラットフォームで発信し、顧客に直接リーチするための手段となります。
主な目的は、ブランド価値の向上や顧客との信頼関係の構築、情報提供による集客、リード獲得、顧客満足度の向上などです。オウンドメディアは長期的な効果を期待するものであり、一時的に実施する単発広告とは異なる役割を持っています。
メディア内で継続的に情報を提供することで顧客との信頼関係を深め、安定した集客やブランド認知の向上が期待できるでしょう。
オウンドメディアの種類
オウンドメディアは、主に公式サイト型と独立型の2種類に分類されます。
公式サイト型は、自社の公式サイトやブログ、SNSなどで運営されるオウンドメディアで、企業の公式サイトに統合された形で運用し、商品やサービスの情報を発信するのが特徴です。
一方、独立型は、公式サイト型とは別で制作したWebサイトで運営するオウンドメディアで、公式サイト型とは異なるデザインで設計し、独自の視点や遊び心のある内容で幅広いユーザーの興味を引く特徴があります。
他メディアと異なる部分
オウンドメディアは、外部の広告媒体で運用するペイドメディアや第三者の発信で構築されるアーンドメディアとは異なり、完全に自社が管理・運営できるのが特徴です。
自由に情報を発信しながらブランドイメージを作り上げられるため、長期的なブランディングに向いています。また、ペイドメディアのように広告を使わないため、広告予算の削減が期待でき、コストパフォーマンスが優れている点もメリットと言えるでしょう。
オウンドメディアは顧客との信頼関係を深め、企業のブランド価値を長期的に構築する手段として活用されます。
オウンドメディア導入がもたらす企業へのメリット
オウンドメディア導入によって、企業は以下のメリットを感じられます。
- ターゲットへのアプローチの効率化
- 顧客との信頼関係の構築
- 自社ブランドの価値向上
- 広告宣伝コストの削減
ターゲットへのアプローチの効率化
オウンドメディアは、顧客ニーズに合った内容やタイミングで情報を提供できるため、見込み顧客に効率的にリーチしやすくなります。また、ブログや記事、動画などの多様なコンテンツ形式に対応できるため、異なる関心やニーズを持つ層にもアプローチが可能です。
さらにSEO(検索エンジン最適化)で検索結果の上位表示を狙うことで、広告に頼らない持続的な集客効果が期待でき、売上や利益向上につながるでしょう。
顧客との信頼関係の構築
オウンドメディアでユーザーが求める情報を継続的に発信することは、顧客との信頼関係の基盤づくりに重要な要素です。自社の商品・サービスの最新情報や役立つノウハウをコンテンツとして配信すれば、企業が顧客の課題解決に貢献していると判断され、信頼度が高まります。
さらに、顧客のフィードバックを取り入れたコンテンツを配信すれば、より顧客のニーズとマッチした情報提供が可能となります。
自社ブランドの価値向上
オウンドメディアは自社の管理の元で商品やサービスを訴求できるため、他社との差別化が図りやすく、自社ブランドの価値向上が期待できます。
広告はガイドラインによって投稿数や文章表現などが制限されますが、オウンドメディアならデザインから文章のトーン、更新頻度まで自社の方針に沿って柔軟に発信が可能です。そのため、ブランドの価値がより幅広いユーザーに浸透し、市場で優位に立てる可能性が高まります。
広告宣伝コストの削減
オウンドメディアを活用することで、広告宣伝コストの削減が期待できます。自社でコンテンツ制作や運営を行うため、外部の広告媒体を使った情報発信と比較してコストパフォーマンスが良いとされています。
SEOを取り入れて検索エンジンからの自然流入を増やすことで、有料広告に頼らずに集客できる仕組みを構築できるのも大きなメリットです。
オウンドメディア導入がもたらす企業へのデメリット
オウンドメディアは自社ブランドの価値向上や顧客との信頼関係構築に有効ですが、導入にはいくつかのデメリットも存在します。
- 即効性が乏しく、成果が出るまでに時間を要する
- 運用コスト・人的リソースがかかる
- コンテンツの品質維持をしなければならない
即効性が乏しく、成果が出るまでに時間を要する
オウンドメディアは、成果を感じられるまでに時間を要する可能性があります。検索エンジンからの流入を増やし、顧客との信頼関係を築くまでには数ヶ月~2年以上かかるケースもあり、すぐにリード獲得や売上向上に結びつくわけではありません。
特に競合が多い市場ではSEOの効果が現れにくく、根気強くコンテンツを作り続ける必要があります。
運用コスト・人的リソースがかかる
オウンドメディア運用においては、運用コストと人的リソースの確保が大きな課題となります。
メディアを立ち上げるまでに、ドメインやサーバーの取得、CMSの設定、デザイン設計などの工程を踏まなければなりません。各工程でコストが発生するのと同時に、効果的に運用するための人材確保が必要です。
例えば、検索結果で記事を上位に表示させるには、キーワード選定やライティングなどのSEOの専門知識を持つ人材が不可欠です。コンテンツ公開後も、分析や競合調査を繰り返し実施するため、マーケティングのスキルも必要となります。
コンテンツの品質維持をしなければならない
オウンドメディアの効果を高めるには、継続的に高品質なコンテンツを提供し続けることが不可欠です。
発信する情報が正確でないと、ブランドイメージの低下や信頼性の損失につながるリスクがあります。そのため、コンテンツのリサーチや編集、定期的な更新作業が必要になり、一定の基準を保つための工夫やチェック体制を整える必要があります。
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オウンドメディア運用開始までの流れ
オウンドメディア運用開始までの流れは、以下の通りです。
- 導入目的を設定する
- 目的に応じたKPIを設定する
- コンテンツを企画する
- 運用体制・人的リソースを整える
- オウンドメディア用のWebサイトを設計・構築する
- オウンドメディアのコンテンツを制作・公開する
1.導入目的を設定する
まずは、オウンドメディアを導入する目的を明確にしましょう。例えば「ブランド認知度を〇%上げる」「リピーターを〇人獲得する」などの具体的な目的を設定します。明確な目的があると戦略やコンテンツの方向性がブレず、より効果的な運用が可能となります。
具体的かつ測定可能な目標を設定することが望ましいです。
2.目的に応じたKPIを設定する
導入目的に沿って、成果を測定するためのKPI(重要業績評価指標)を設定します。KPIとは、オウンドメディア導入の成果を評価するための指標です。具体的には、アクセス数やコンバージョン率、リード獲得数などがKPIに該当します。
KPIを基に定期的に進捗を確認し、継続的な改善を行うことでオウンドメディアの運用効果を最大化できます。
3.コンテンツを企画する
次に配信するコンテンツを企画します。コンテンツ企画で実施することは、以下の3つです。
- ターゲットの設定
- 競合調査・市場調査
- テーマ・コンセプトの設定
ターゲットの設定
誰にオウンドメディアを見てもらいたいのか、具体的なターゲットを設定します。「20代女性・会社員」といった大まかな設定ではなく「20代女性・会社員・休日はウィンドウショッピングを楽しむ」など、より詳細にターゲットを具現化しましょう。
ターゲットを細かく設定しておくと、よりニーズに合った内容の発信がしやすくなります。
競合調査・市場調査
ターゲット設定だけでなく、競合調査と市場調査も欠かせないステップです。競合他社が発信しているコンテンツや市場のトレンドを分析することで、どこで差別化すれば良いかが見えてきます。
オウンドメディアを通して市場で優位に立つためには、競合の強みや弱みを把握した上でターゲットに響く独自のコンテンツや視点を持つことが重要です。
テーマ・コンセプトの設定
ターゲット層や市場のニーズを踏まえ、コンテンツのテーマ・コンセプトを設定します。企業のブランドイメージと一致するコンセプトを意識しながら、メディア全体の方向性を決めることが大切です。
またテーマに一貫性を持たせると、顧客が情報を理解しやすくなり、信頼度の高いオウンドメディアを構築できます。
コンセプトとテーマを設定する際は、顧客の購買行動や心理を可視化できるカスタマージャーニーマップを活用すると良いです。カスタマージャーニーマップを参考にすることで、顧客の購入プロセスに応じた適切な情報を提供でき、より精度の高いコンテンツが企画できます。
4.運用体制・人的リソースを整える
コンテンツ企画後は、運用体制と人的リソースを整えましょう。運用に必要な人材の例は、以下の通りです。
- コンテンツ制作担当:ライター・エディター・カメラマン・デザイナー・マーケター
- 分析担当:マーケター・データアナリスト
- 外部担当者:コンサルティング・運用代行・Webサイト設計
内部リソースが不足している場合は、専門会社への外注も検討しましょう。運用体制を整えることで、コンテンツ制作やサイトの運用を円滑に進められます。
5.オウンドメディア用のWebサイトを設計・構築する
運用体制が整ったら、オウンドメディア用のWebサイトを設計・構築していきましょう。
まずは、運用に必要な機能をリストアップします。例えば、ユーザーが欲しい情報にスムーズにアクセスするためには、関連記事やおすすめコンテンツの表示機能が必要です。コメント機能や問い合わせ機能があれば、顧客との接点も増やせるでしょう。
また、サーバーやドメインの取得、CMSの選定も欠かせません。CMSは、比較的簡単にWebサイトを作れるWordpressがおすすめです。自社が管理しやすいCMSを選びましょう。
CMSが決まったら、メディアのデザインを設計します。使うCMSによってデザインの自由度は異なりますが、ユーザーが見やすく使いやすいレイアウトを意識するのがポイントです。
6.オウンドメディアのコンテンツを制作・公開する
オウンドメディアの基盤が整ったら、実際に配信するコンテンツを制作し、順次公開していきます。
コンテンツ制作で最初に行うべきなのは、どのキーワードで検索エンジンの上位表示を狙うかを決めることです。検索頻度が高いキーワードほど競争が激しくなるため、必ずしも人気の高いキーワードを選ぶのが最適とは限りません。自社の目的やターゲットに合ったキーワードを選定しましょう。
キーワード選定後は、記事の構成作成と本文執筆に移ります。最低でも上位10記事のサイトに目を通し、ユーザーに求められている情報は何かリサーチしてから執筆しましょう。
執筆できたらシステムに入稿し、誤字脱字がないか、表現に統一性はあるかなどの最終確認をしてから公開します。
オウンドメディア運用を成功に導く重要なポイント
オウンドメディア運用を成功に導くポイントを4つ紹介します。
- ユーザー目線でメディアを構築する
- 運用に必要な人材を確保する
- コンテンツの質と更新頻度を維持する
- オウンドメディア運用支援会社へサポートを依頼する
ユーザー目線でメディアを構築する
オウンドメディアは、ユーザー目線で構築することが大切です。顧客のニーズに応えた有益なコンテンツを提供すれば、メディアの価値が高まり、リピーターの増加や市場シェア拡大が期待できます。
また、ユーザーが直感的に情報を見つけられるサイト構成やデザインを考えるのも重要です。サイト内の情報が整理されており、欲しい情報にすぐアクセスできるレイアウトにすることで、顧客満足度の向上につながります。
運用に必要な人材を確保する
オウンドメディアの成功は、運用に必要な人材の確保がカギとなります。業務と兼任しながらの運用では十分なリソースを割けず、コンテンツの質や更新頻度が低下しがちです。できる限りオウンドメディアに注力するチームを結成してから運用しましょう。
人材確保が難しい場合は、外部のコンサルティング会社やメディア運用代行会社に依頼する必要があります。
コンテンツの質と更新頻度を維持する
コンテンツの品質と更新頻度の維持は、オウンドメディアの信頼性やSEO効果に大きく影響します。情報の正確さを重視し、常に最新で鮮度の高い情報を提供しましょう。
また、コンスタントに新しいコンテンツを提供することで、ユーザーのサイトへの訪問頻度が高まり、メディア自体のSEO効果も向上します。事前に制作スケジュールを設定し、計画的に更新していきましょう。
オウンドメディア運用支援会社へサポートを依頼する
リソース不足やノウハウの欠如が課題の場合、オウンドメディアの運用支援会社にサポートを依頼するのも一つの方法です。
コンテンツ制作やSEO対策、アクセス解析など、運用に必要な業務を専門の会社に委託することで、効果的なメディア運用が可能となります。外部サポートにより生まれたリソースを他の業務に振り分けられるため、業務全体の生産性向上も期待できます。
WINDOM株式会社では、記事制作や編集だけでなく、運用に必要なSEO対策や戦略設計、保守業務などのオウンドメディア運用に必要なサポートを一貫して行っております。経験豊富なコンサルタントが、貴社のビジネス発展につながるメディア運用をサポートいたしますので、リソース不足や運用面での課題をお持ちの場合は、ぜひご相談ください。
オウンドメディアに関するよくある質問
オウンドメディアの成功事例はありますか?
オウンドメディアを活用して成果を上げた企業は多くあります。
例えば、弊社WINDOM株式会社がご支援させていただいた弁護士事務所では、風評被害対策に関する相談件数を増やすためのWEB施策を実施し、アクセス数を0から10,000に増加させ、毎月10件の問い合わせを獲得しています。
オンライン診療サービス開始に伴うWebサイトの制作・集客を弊社で実施した結果、1ヶ月目で4件、2ヶ月目で12件と問い合わせ数が右肩上がりに増加した事例もございます。
オウンドメディアの効果はどれくらいで出ますか?
オウンドメディアの効果が現れるまでには、一般的に数ヶ月から2年ほどかかると言われています。
オウンドメディアは、検索エンジンの評価やコンテンツの蓄積によって徐々に効果を発揮するものです。初期の段階ではアクセスが少なくても継続的な更新や改善により、次第に検索エンジンからの流入やSNSでのシェアが増え、集客効果が高まります。
社内リソースが足りない場合はどう運用したらよいですか?
社内リソースが不足している場合は、外部の専門会社と連携して運用するのが効果的です。コンテンツ制作やSEO対策の代行を依頼することで、運用に伴う業務の負担を軽減しつつ品質を維持できます。
社内メンバーが基本的な運用を行い、外部パートナーに専門的な業務を依頼するハイブリッド型の運用もおすすめです。
「オウンドメディアを始めたいけれど、社内にノウハウがない」「リソースが不足して更新が追いつかない」などのお悩みはありませんか?WINDOM株式会社が、初心者の方でも安心してオウンドメディアを運用できるよう、しっかりサポートします。
WINDOM株式会社では、月額10万円~オウンドメディアの支援・運用代行を行っています。初心者でも理解しやすいプロセスで、着実に成果を目指します。
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まとめ
オウンドメディアは顧客との信頼関係を築き、ブランド価値を高め、長期的な集客基盤を構築するための有力な手段です。効果的な運用には計画的な準備と継続的な改善が欠かせず、ターゲット層への明確なアプローチやコンテンツの質の維持も重要な要素となります。
まずは運用目的やKPI、コンテンツの方向性を定め、運用に必要な人材の確保をした上でオウンドメディアを設計・構築していきましょう。