検索順位が下がった場合、大きく分けて以下の3つの要因が考えられます。
検索順位が下がることは、サイト運営者にとって悩ましい問題です。Googleの検索アルゴリズムは定期的に更新されており、順位が下がる理由はいくつかあります。
しかし、検索順位が下がった原因を特定し、改善に取り組めば、回復は十分見込めます。焦らずに状況を分析し、対策を取ることが大切です。
当記事では、主に以下のことが分かります。
最後まで見れば、検索順位が下がった原因が分かり、今後取り組むべき施策や対策が見えてくるでしょう。
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川口凌
かわぐちりょう
SNS集客2年、SEO集客3年経験。 現在は、WINDOM株式会社で士業領域のSEO集客、そのほかさまざまなジャンルのSEOコンサルティングを担当。士業領域の集客なら川口にお任せ!結果が出るまで諦めずPDCAを回すがモットー
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検索順位が下がった場合に考えられるアルゴリズム要因・対策は以下の2つです。
検索順位が急に下がった際に考えられる原因の一つは、Googleのアルゴリズム変更です。年に数回行われるコアアップデートや、頻繁に実施される小規模なアップデートが、検索結果の順位に変動をもたらすことがあります。
最後まで見れば、アルゴリズムによって検索順位が下がる原因と対策が分かり、状況改善へのヒントを得られるでしょう。
Googleコアアップデート
検索順位が下がった場合、Googleコアアップデートの影響を受けている可能性があります。
Googleコアアップデートは、検索アルゴリズムの根幹部分を見直す大規模な更新です。年に2~4回行われ、全体的な検索結果の質を高めることが目的です。
2024年8月に行われた最新のコアアップデートでは、ユーザーからのフィードバックを基に、検索結果の質向上が目指されています。加えて、小規模サイトや独立系サイトを含む、高品質コンテンツを持つサイトを評価する旨も述べています。
この最新のアップデートでは、過去数か月間に一部のクリエイターやその他の方から寄せられたフィードバックが考慮されています。これまでと同様に、ユーザーの検索内容に関連性がある場合、有用で独自のコンテンツを作成している小規模サイトや独立系サイトを含む、さまざまな高品質サイトとユーザーを結び付けることを目標としています。これは、今後のアップデートでも引き続き取り組む分野です。このアップデートでは、サイトが行った改善点をより適切に把握し、Web の最高の部分を引き続き表示できるようにすることも目的としています。
以前は問題なく上位表示されていたコンテンツでも、新しい基準に対応できていない場合、順位が下がることがあります。
なお、コアアップデートについては「GoogleアルゴリズムがSEOに与える影響」の記事で詳しく解説しているため、参考にしてください。
ここからは、コアアップデートで検索順位が下がった場合の対策を2つ解説します。
Googleの公式X・ブログを確認する
コアアップデートが行われた際は、Googleの公式X・ブログでアップデート内容を確認することが可能です。検索順位の変動が大きい場合には、順位が下がった原因がコアアップデートに関連しているかどうかを判断する材料となります。
なお、アップデート後の順位変動は、数日から数週間続くことがあります。そのため、検索順位が下がっても慌てず、数週間観察することが望ましいです。
この際に静観するだけでなく、競合サイトの順位はどうなっているのかも必ず確認しましょう。上がったサイトの特徴を掴むことで、自社サイトの順位を上昇させることにつながります。
その後も改善が見られない場合には、サイトのコンテンツやパフォーマンスの再評価を行い、修正を加えることを推奨します。
Google Search Consoleを確認する
コアアップデートの影響を調べるには、Google Search Console(サーチコンソール)が便利です。サーチコンソールは、サイトやページごとにどのキーワードで表示され、何回クリックされたか、検索順位の動きなどを細かく確認できます。
検索順位が突然下がった場合は、サーチコンソールでクリック数や表示回数が減少していないかを確認するのが基本です。データに急激な変化があれば、コアアップデートによる順位下落の可能性が高いです。
検索順位が下がったページやキーワードを確認し、コンテンツの見直しや改善を進めることが、順位回復に向けた対策となります。
ただし、サーチコンソールのデータは基本的に2日ほど遅れているため、自社で独自レポートを組むなどして、直近の動向を必ず追いましょう。
小規模アップデート
Googleは頻繁に小規模なアップデートを行っており、検索順位に微妙な変動が起こることがあります。小規模アップデートでは、通常大きく順位が変わることは少なく、公式発表もないため見逃しやすいです。
しかし、注力しているメディアや、利益が多いメディアの場合には、サーチコンソールやGoogle Analytics(GA)を毎日確認し、検索順位やトラフィックに異常がないかをチェックしましょう。
毎日自社サイトの動きを確認していれば、検索順位の下落を早期に発見し、素早く対策を打てます。
検索順位が下がったことに気付いたら、すぐに原因を探り、状況を改善していくことが求められます。
検索順位が下がった場合に考えられる内部(自社サイト)要因・対策は以下の12個です。
検索順位が下がった場合、自社サイトが原因となっているケースも少なくありません。
ここでは、検索順位が下がった際に考えられる12の内部要因・対策について詳しく解説します。最後まで見れば、内部要因で検索順位が下がる原因が分かり、順位の回復につながるでしょう。
競合と比較してコンテンツの質が低い
公開直後は検索上位だったとしても、時間が経つにつれてコンテンツの質が不十分であることが明らかになると、順位低下につながります。質が低いコンテンツの特徴は以下の通りです。
- 間違った情報が書かれている
- 誤字脱字が多い
- 文章表現に違和感がある
- 他サイトの情報をただまとめただけ
Googleの目的はユーザーに役立つ情報を提供することです。実際に、検索エンジンよりユーザーを最優先に考えたコンテンツ作成を推奨しています。
以前にもHCUと呼ばれるヘルプフルコンテンツアップデートが何度も行われてきました。細かい文脈のずれや誤脱などもマイナス評価につながるため、注意深く自社コンテンツを見直しましょう。
また、ユーザーを第一に考えたコンテンツを作成してこそ、SEOの効果を発揮すると述べています。
Google の自動ランキング システムは、検索エンジンでのランキングを上げることではなく、ユーザーにメリットをもたらすことを主な目的として作成された、有用で信頼できる情報を検索結果の上位に掲載できるように設計されています。(以下省略)
Google 検索で上位に表示されるようにするには、検索エンジンでの掲載順位を引き上げることを主な目的として検索エンジンを第一に考えて作成されコンテンツではなく、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成に注力することをおすすめします。
質の低いコンテンツが増えると、ユーザーの満足度も下がり、結果として不利な立場になります。なお、質が低いコンテンツについては「低品質コンテンツの特徴」の記事をご覧ください。
ここからは、コンテンツの質が原因で検索順位が下がった場合の対策を2つご紹介します。
情報の見直し・最新化
検索順位が下がる原因の一つに、コンテンツ内の情報が古くなっていることがあります。情報が時代遅れだと、ユーザーにとって有益ではなくなり、検索エンジンからの評価も低くなりがちです。そのため、定期的にコンテンツを見直し、最新のデータやトレンドに合わせて更新することが重要です。
また、誤った情報や不正確な内容が含まれている場合も、順位低下の原因となります。古い情報・謝った情報を見直し、ユーザーに信頼されるコンテンツに改善することで、検索順位の回復が期待できます。
E-E-A-Tの強化
コンテンツの質が原因で検索順位が下がった場合、E-E-A-Tを強化することをおすすめします。E-E-A-Tを高める方法は以下の通りです。
- 実際に商品やサービスを使った体験談・事例を掲載する
- 専門家に執筆・監修を依頼する
- 信頼できる外部サイトや機関の情報を引用する
- whois情報を公開する
- 構造化マークアップを行う
E-E-A-Tは、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の4つの要素で構成されています。2022年にExperienceが加わり、コンテンツの信頼性や価値をより詳細に評価するようになりました。
以下の通り、検索品質評価ガイドラインでも明確に示されています。
「E-A-T」という言葉が耳慣れてきたクリエイターの方は多いのではないでしょうか。これは、Google の検索ランキング システムが有益で的確な情報を提供しているか評価する際に使用されるコンセプトで、一般の人が、表示された検索結果で E-A-T(専門性、権威性、信頼性)が示されていると感じるかどうかを評価します。
このたび、検索結果の評価を改善するために、E-A-T に E(経験)を追加しました。つまり、実際に製品を使用している、実際にその場所を訪問している、誰かが経験したことを伝えているなど、コンテンツにある程度の経験が織り込まれているかどうかも評価されます。状況によっては、そのトピックに関連して実体験をもつ人が作成したコンテンツが最も高く評価される場合もあります。
Googleは、単に内容が正しいだけでなく、ユーザーに信頼できる情報を提供しているかを重視しています。そのため、体験談や権威性が高いサイトの情報源を引用することで、コンテンツの価値が飛躍的に向上し、検索結果での順位改善につながるでしょう。
カニバリ(重複)が起きている
カニバリ(カニバリゼーション)とは、同じキーワードや似た内容のコンテンツが複数存在することで、検索エンジンがどのページを優先すべきか判断できなくなり、全体の評価が下がる現象です。カニバリが発生すると、個々のページの順位が分散してしまい、どのページも十分に評価されない可能性があります。
カニバリは、大規模なサイトや更新頻度の高いサイトで発生することが多いです。サイト全体のパフォーマンスに影響を及ぼすため、早期に対応する必要があります。
重複コンテンツは、Googleサーチコンソールの「セキュリティと手動による対策」の「セキュリティの問題」から確認することが可能です。
重複コンテンツがない場合は、上記のように「問題は検出されませんでした」と表示されます。問題が検出されていたら、以下の2つの対策が有効です。
301リダイレクトの設定
301リダイレクトは、URLを恒久的に移動させる際に使用されます。301リダイレクトの設定を行うことで、検索エンジンやユーザーが古いURLにアクセスした際、自動的に新しいURLへ転送されます。
検索エンジンは古いページをクロールせず、新しいページを評価し続けることが可能です。
301リダイレクトは、htaccessや、ワードプレスのプラグインで設定できます。設定後は、評価が移ったタイミングで元の重複コンテンツを下書きに戻し、非公開にすると良いでしょう。
canonicalの設定
canonicalは、重複コンテンツが存在する場合に「正規のページ」を検索エンジンに指示するためのタグです。ページ自体は存在し続けますが、検索エンジンに優先的に評価すべきURLを伝える役割を果たします。
301リダイレクトとは異なり、ユーザーは元のページを見ることが可能です。
canonicalを設定することで、重複コンテンツを削除する必要はなく、検索エンジンが指定されたページを優先して評価します。301リダイレクトの設定ができなかったり、URLにパラメータが含まれていたりする場合は、canonicalが有効です。
被リンクの質が低い
獲得している被リンクの質が低い場合も、検索順位の低下を招く恐れがあります。
被リンクは、他のサイトから自社サイトへリンクが貼られることであり、SEOにプラスの影響を与えます。しかし、質の低いサイトや無関係なサイトからの被リンクが多いと、順位の低下につながることがあります。
質の低い被リンクがある場合は、Googleサーチコンソールから否認することが可能です。まずは、Googleサーチコンソールにログインし、左下の「リンク」を選択します。
次に、画面上部の「外部リンクをエクスポート」の中の、「その他のサンプルリンク」を選択します。ファイル種別はCSVとスプレッドシートの2種類から選択可能です。
ファイルをダウンロードしたら、低品質な被リンクにあたるサイトのURLをリスト化します。リスト化した被リンクは、テキストファイルで保存しましょう。
最後に、Googleサーチコンソールの「否認ページ」にアクセスし、ファイルをアップロードすれば完了です。詳細は「Search Consoleヘルプ」でも確認できます。
低品質な被リンクを得ている場合は、早急に対応することが重要です。否認することで、サイト全体の評価が改善される可能性があります。
短期間で多くの被リンクを獲得した
短期間で大量の被リンクを獲得すると、検索順位が下がる場合があります。被リンクは本来、信頼できるサイトから自然に得ることが理想です。
短期間で急増すると、不自然なリンク構築と判断され、検索エンジンからペナルティを受ける可能性があります。
被リンクは、リンクの数よりも質が重要です。信頼性の高いサイトや、関連性のあるサイトからのリンクは、検索エンジンからの評価を高めます。
しかし、低品質なサイトから短期間に多くのリンクを受けると逆効果です。被リンクを急激に増やすのではなく、自然な形で継続的に獲得していくことが、SEOの成功につながります。
SEO対策のやり過ぎ
SEO対策は検索順位を上げるために重要な取り組みですが、やり過ぎは逆効果です。SEO対策のやり過ぎ例として、以下の行為が挙げられます。
- 本文や見出しにキーワードを無理に詰め込む
- 同じコンテンツを繰り返し投稿する
- 被リンクを急激に増やす
- 隠しテキスト・リンク
- クローキング
過剰なSEO対策はブラックハットとも呼ばれ、Googleのガイドラインに反する行為です。検索順位が一気に下がったり、インデックスから外されたりするなど、ペナルティを受ける可能性があります。
Google では、自動システムと、必要に応じて行われる人間による審査によって、ポリシーに違反しているコンテンツおよび動作の両方を検出しています。場合によっては、手動による対策を実施します。Google のポリシーに違反しているサイトは、検索結果での掲載順位が下がったり、まったく表示されなかったりすることがあります。
SEOの本質は、ユーザーに価値あるコンテンツを提供し、自然な形で改善することにあります。SEO対策は、あくまで自然な形で行い、コンテンツの質を重視しながら継続的に実施することが重要です。
ペナルティを課された
検索順位が大幅に下がった原因として、Googleからペナルティを課された可能性があります。ペナルティは、検索エンジンのガイドラインに違反した場合に課されるものであり、不正なSEO対策やスパム行為が主な要因です。
ペナルティを課された場合、Googleサーチコンソールに通知されます。
ペナルティの解除には、違反行為の修正後、Googleへの再審査リクエストが必要です。解除期間はおおよそ1週間ですが、再審査リクエストが否認されるケースもあります。
したがって、検索順位が下がったときはサーチコンソールの確認を行うのと同時に、日頃からGoogleのガイドラインに従い、ユーザーにとって有益なコンテンツを提供し続けることが重要です。
robots.txtでクロールをブロックしている
robots.txtは、検索エンジンに特定のページやディレクトリをクロールしないよう指示するファイルです。robots.txtファイルの設定ミスによりページがクロールされなくなると、インデックスされず、検索順位の低下を招きます。
robots.txtファイルの設定には慎重に取り組む必要があり、SEOに関する知識が十分でない場合は、安易に設定を変更しないことが安全です。
クロール設定を見直し、問題があれば速やかに修正することで、検索エンジンがページを正しくクロールし、インデックスされるようになります。
インデックスから外された
インデックスに登録されていないページは、検索結果に表示されず、トラフィックが激減することがあります。インデックスから外される主な理由は以下の通りです。
- Googleのガイドラインに違反している
- noindexタグが誤って設定されている
- ページが長期間更新されていない
インデックス状況は、Googleサーチコンソールで確認可能です。インデックスされている場合、URLを検索すると以下のように表示されます。
万が一対象の記事がインデックスされていない場合、以下の対策を実行しましょう。原因を突き止め、早めに対応することが大切です。
重複コンテンツの確認
インデックスから外されてしまったら、重複コンテンツの有無を確認しましょう。重複コンテンツはユーザーに利益を生まないため、最悪の場合、インデックスから除外されてしまうことがあります。
重複コンテンツは、Googleサーチコンソールや「site:」で確認できます。
重複コンテンツが見つかった場合、301リダイレクトやcanonicalの設定を行い、検索エンジンが正しいページを評価できるようにすることが必要です。
コンテンツの質を高める
インデックスから外された場合は、コンテンツの質を高めることも必要です。最新のデータや正確な情報を追加し、内容を最新化しましょう。
ユーザーにとって有益な情報を提供することで、検索エンジンからの評価も上がります。
また、文章の構成や表現を整理し、分かりやすく、読みやすい内容にします。長すぎる文章や冗長表現は削除し、簡潔かつ要点を押さえた内容にすることも効果的です。
検索エンジンは、ユーザーにとって価値の高いコンテンツを優先してインデックスします。コンテンツは一度公開したら終わりではなく、継続的な見直し・更新が重要です。
インデックス登録のリクエスト
問題が解決したら、Googleサーチコンソールでインデックス登録の再リクエストを行いましょう。インデックスに再登録され、検索順位が回復する可能性があります。
記事のURLを検索し、「インデックス登録をリクエスト」をクリックすれば完了です。
リクエスト後、Googleがページを再度クロールするのには数日から数週間かかる場合があります。リクエストが成功するかどうかも、毎日チェックすると安心です。
誤ってnoindexタグを設定している
検索順位が下がった原因の一つに、誤ってnoindexタグを設定していることが考えられます。noindexタグは、検索エンジンにページをインデックスしないよう指示するためのタグです。
誤ってnoindexタグを設定してしまうと、検索エンジンがインデックスしなくなり、検索結果から除外されます。
例えば、多くのトラフィックを集めている重要なページにnoindexタグが設定されていると、順位が大幅に下がることがあります。
noindexタグの設定を確認し、不要な箇所があれば速やかに削除しましょう。検索エンジンが再びそのページをクロールし、インデックスに登録されるようになります。
意図せずnoindexが設定されてしまうケースもあるため、定期的に見直すことも大切です。
ページエクスペリエンスが低下した
ページエクスペリエンスとは、ユーザーがページを閲覧する際の使いやすさや、快適さを評価する指標です。Googleは2021年5月以降、ページエクスペリエンスをランキング要因に取り入れ、サイトの評価に大きな影響を与えています。
ページエクスペリエンスの例は以下の通りです。
- ページの読み込み速度(LCP)
- ページの応答時間(INP)
- ページの安定性(CLS)
- モバイルフレンドリー
- HTTPSセキュリティ
ページエクスペリエンスが悪化すると、ユーザー体験が損なわれ、検索順位が下がってしまう可能性があります。Core Web Vitals(LCP/INP/CLS)は「Page Speed Insights」で調べることが可能です。
また、Googleサーチコンソールの「ページエクスペリエンス」からも確認できます。検索順位が下がったときは、ページエクスペリエンスの確認を忘れず行いましょう。
ページエクスペリエンスが低いなら、以下の3つの対策を実行することをおすすめします。Googleが大切にするユーザー体験にも関わるポイントとなるため、早期の改善が重要です。
Core Web Vitalsの改善
Core Web Vitalsの改善方法は以下の通りです。
LCP | ・画像を圧縮する(WebPやJPEG XRなどのフォーマットを使用) ・サーバーを変更する ・不要なJavaScriptやCSSを削除する |
CLS | ・画像のサイズを指定する ・フォントの表示方法を最適化する ・広告の表示スペースを空けておく |
モバイルフレンドリー対応
モバイルフレンドリー対応は、直近当たり前とされてますが、よくある順位が下がる例としてSPとPCページの2つ存在している事例が挙げられます。
実際にコンサルティングを行った際に、同じページなのにスマートフォン用とPC用別で作成し、評価が分散されているなどはよくありましたので、問題がないか確認を行ってください。
HTTPS対応
上記同様、HTTPS対応も今は当たり前としますが、以下のような落とし穴がありHTTPとなっているメディアがごく稀に存在します。
- HTTPの外部画像を使用している
- HTTPとHTTPSのURLが存在している
上記の問題に関しては、よくある事例ですので、全てのページがHTTPSコンテンツになっているのか注意深く確認してください。
大幅なリライトを行いマイナス評価を受けた
リライト自体はコンテンツの質を向上させるための有効な手段ですが、検索順位が下がってしまうケースもあります。リライトと言っても、以下のようにさまざまな施策があり、全てがヒットするわけではありません。
- 競合対比で足りない情報を追加する
- 共起語や再検索キーワードを追加し、網羅性を高める
- 古い情報を最新化する
- 見出しの位置を入れ替える
- タイトル・メタディスクリプション・見出しタグを修正する
- 不要な見出し・情報を削除する
リライト後に検索順位が下がった場合は、実行した施策を洗い出しましょう。
ただし、リライト直後に検索順位が下がった場合でも、2~3ヶ月後に上がるケースもあります。そのため、慌て過ぎず、少しの間観察することも必要です。
しばらく経っても順位が戻らない、または下がり続ける場合は、リライト前の状態に戻してください。そして、新たな施策を打ち出し、ユーザーにとって価値のあるコンテンツ作成に努めましょう。
大幅なリライトをする際は必ずリライト前の原稿を残しておきましょう!順位が下がった場合は、原稿を戻すことで一定順位が元に戻る可能性があるからです。実際に順位が下がった際に、過去の現行に戻したことで、順位が戻った経験があります。
質が低いコンテンツにnoindexタグを設定していない
質の低いページがインデックスされ続けると、サイト全体の評価が下がり、他のページの順位低下にもつながる可能性があります。
情報量が少ない・重複しているコンテンツなど、ユーザーにとって価値のない情報が含まれているページにnoindexタグを設定することが重要です。
noindexタグを設定するには、対象ページのHTMLコードのhead内に以下のタグを追加します。
<meta name="robots" content="noindex">
また、WordPressを使用している場合は、SEOプラグイン(例: All in one SEO pack)で簡単に設定可能です。
noindexタグを設定することで、サイト全体の評価を改善・維持できます。定期的にコンテンツの見直しを行い、不要なページにはnoindexタグを設定しましょう。
検索順位が下がった場合に考えられる競合サイト要因・対策は以下の3つです。
検索順位が下がる要因として、競合サイトの動向を無視することはできません。競合がどのような施策を行っているかを把握し、対策を講じることで、自社サイトの順位回復や向上が期待できます。
ここでは、競合サイトが検索順位に影響を与える3つの要因・対策について詳しく解説します。最後まで見れば、競合との違いを理解し、順位改善の手助けになるでしょう。
新規競合サイトが参入してきた
新たな競合サイトの参入も、検索順位が下がる原因の一つです。参入した競合サイトのドメインパワーが高い場合、検索エンジンの評価で有利な立場になることが多く、自社サイトが影響を受ける可能性があります。
新規競合サイトが参入してきた場合は、自社サイトがどの部分で劣っているかを確認することが重要です。
ドメインパワー(オフページ)で負けているのか、またはコンテンツ(オンページ)で劣っているのかを見極め、それに応じた施策を打つ必要があります。
ドメインパワーで劣っている場合は、被リンクの獲得を強化し、信頼性を高めることが求められます。一方、コンテンツで劣っている場合は、より深く、有益な情報を提供することが効果的です。
競合サイトがコンテンツの磨き上げを行った
競合サイトがコンテンツを磨き上げたことにより、検索順位が下がったケースも考えられます。最新情報や、オリジナル見出しを追加した場合、競合のページが検索エンジンにとってより信頼性の高い情報源と見なされる可能性があります。
その結果、同じキーワードを狙っている自社サイトの評価が相対的に下がってしまうパターンです。継続的にコンテンツを見直し、ユーザーのニーズに応えられる質の高い内容を提供することが求められます。
ここからは、競合サイトのリライトが原因で検索順位が下がった場合の対策を4つご紹介します。
情報の追加・更新
競合サイトのコンテンツの質が高まったら、競合対比で足りない情報を追加したり、古い情報を更新したりすることが効果的です。
古くなった情報は、最新のデータに基づいて見直し、ユーザーに役立つ新しいコンテンツを作成することで、競合との差を埋められます。検索順位の回復・向上のためには、網羅性を高め、自社ならではのオリジナル要素を追加することが理想です。
サイト構造の調整
競合要因で検索順位が下がった場合、コンテンツだけでなく、サイト構造にも着目することが大事です。以下の点を自社サイトと競合サイトで比較してみましょう。
- サイトマップを作成する
- パンくずリストを設定する
- カテゴリー分けをする
- 正しい箇所に内部リンクを貼る
- URLの正規化を行う
競合がサイトを作り込んでいる場合、ユーザーはページ内をスムーズに移動でき、検索エンジンからの評価も高くなる傾向があります。
カテゴリー分けされているか、内部リンクがきちんと整備されているかなど、ユーザーが少ないクリックで目的のページにたどり着けるどうかが重要です。サイト全体の構造も見直し、改善を図ることで、検索順位の改善が期待できます。
監修者の掲載
信頼性の高い情報源として評価されるためには、コンテンツの監修者を明示し、専門性を強調することが効果的です。
例えば、医療系のメディアを運営している場合、医師や看護師などの専門職に監修を依頼すると良いでしょう。監修者プロフィールをコンテンツに掲載することで、検索エンジンから高評価を得られる可能性があります。
同様に、金融、法律、教育などの分野でも、専門家を監修者として紹介することで、サイトの信頼性を高めることが可能です。
監修者の掲載は、専門性や信頼性を視覚的にも強化し、競合サイトとの差別化を図るために有効な手段となります。
その他の対策
前述した3つの他、以下の対策も有効です。
- 顧客の口コミやアンケート調査結果などを掲載する
- オリジナル画像を追加する
- 良質な被リンクを獲得する
- InstagramやXなどのSNSでコンテンツを共有する
- 404エラーページを修正する
これらの対策を実施することで、競合と効果的に差をつけ、検索順位の改善が期待できます。自社の課題・問題点を洗い出し、競合サイトに勝つための施策を打っていきましょう。
競合サイトが被リンク数・DRを上げた
競合サイトの被リンク数やドメインランク(DR)が自社サイトよりも高くなっている場合、検索順位が低下する可能性があります。
被リンクは、検索エンジンがサイトの信頼性を評価する重要な指標です。競合サイトが多くの外部リンクを獲得していると、DRが上がり、検索エンジンからの評価も高くなります。
自社サイトのDRを上げるためには、信頼性の高い被リンクを積極的に増やすことが必要です。その他にも、以下の方法があります。
- コンテンツの数を増やす
- コンテンツの質を高める
- 定期的に更新する
- 低品質な被リンクを削除する
- ページエクスペリエンスを改善する
ドメインパワーを上げるためには、長期的にサイトを運営していく必要があります。すぐに効果が出るわけではないため、被リンクの獲得や良いコンテンツの作成などに努め続けることが不可欠です。
検索順位が下がった時に調査すべき項目は以下の3つです。
検索順位が落ちた理由を明確にするためには、複数の視点からの調査が必要です。サイト全体、ページ、キーワード(クエリ)の3つの観点から調査を進めることが推奨されます。
最後まで見れば、検索順位が下がった範囲が明確になり、改善策を見つける手助けとなるでしょう。
サイト全体
検索順位が下がった場合、最初にサイト全体の順位の変動を調査しましょう。
Googleサーチコンソールのダッシュボードから、「検索パフォーマンス」を選択します。次に「合計クリック数」「合計表示回数」「CTR(クリック率)」「平均掲載順位」を確認し、全体の動きを把握します。
続いて、日付範囲を指定し、検索順位が下がる前後の期間を比較します。検索順位が下がった前後の同じ期間を設定し、比較データを表示しましょう。
掲載順位が全体的に下がっている場合、Googleコアアップデート、または手動ペナルティが原因の可能性があります。コアアップデート後は、順位が大きく下がるケースも珍しくありません。
また、Googleサーチコンソールから、手動ペナルティの通知が届いていないかも確認しましょう。
ページ
サイト全体の調査が終わったら、各ページごとの順位変動も確認します。
ページをクリックし、「日付」から比較したい期間を選びます。検索順位が下がった期間の前後を設定して、変動を見ましょう。
特定の記事の検索順位が大きく下がっている場合、そのページに問題がある可能性が高いです。コンテンツを確認し、情報の最新化や内部リンクの設置、文章表現の見直しなど、ブラッシュアップしましょう。
キーワード(クエリ)
最後に、キーワード(クエリ)単体で順位が下がっていないかの確認も行いましょう。「クエリ」をクリック後、比較したい期間を選択し、各キーワードの順位変動を確認します。
特定のキーワードの順位が大きく下がっている場合は、コンテンツの見直しや情報の追加を検討します。ユーザーが求める情報が得られるように、コンテンツを改善することが必要です。
検索順位の維持・向上のためにできる対応策は以下の3つです。
検索順位を維持・向上させるためには、日々の対策が欠かせません。検索エンジンが評価するポイントを理解し、戦略的に対応していくことが大切です。
最後まで見れば、検索順位を上げるためにすべきことが分かり、より良いメディアを育てられるようになるでしょう。
コンテンツを定期的に更新する
検索順位を維持・向上させるためには、コンテンツの定期的な更新が何より大切です。古い情報を放置していると、ユーザーのニーズに応えられなくなり、検索エンジンの評価も低下する可能性があります。
情報が新鮮であることは、ユーザーに信頼できるサイトだと感じてもらうためにも重要な要素です。
既存のコンテンツに最新の事例を追加したり、内部リンクを整理したりすることで、ユーザーにとって価値のあるサイトに変えられます。サイトに訪れたユーザーが、知りたいことや分からないことをすぐに解決できるような、コンテンツ作成を続けていきましょう。
競合サイトの動きを追い続ける
自社サイトを上位表示させるためには、競合サイトの動向を常に把握することも大切です。競合サイトの新しい動きを見逃すと、後れを取る可能性があります。
競合がどのような改善や施策を行っているかを確認し、対抗することで、自社サイトの優位性を保てます。
競合サイトの動きを追いながら、自社サイトで改善可能な点がないかを検討することが重要です。競合サイトの動きに合わせて柔軟に施策を調整することで、検索順位の向上・維持につなげられるでしょう。
継続的に被リンクを獲得する
他サイトからのリンクは、信頼性が高いサイトである証です。
一気に被リンクを増やす行為はペナルティを受けるリスクがあるため、避けてください。
被リンクの獲得は一度きりではなく、継続的な取り組みが重要です。被リンクをコツコツ獲得していくことで、検索エンジンからの信頼を維持し、結果として順位の向上を図れます。
下がった検索順位を爆上げした弊社の取り組み事例は以下の3つです。
事例①:記事テーマに沿った監修をご依頼した
記事テーマに沿った監修をお願いし、記事順位が上がった事例を紹介します。この施策では検索順位が際に、記事の監修をご依頼し、検索順位が戻りました。監修をご依頼する場合は、記事冒頭で紹介したEEAT度が高い方にしてください。ある程度の経験があったり、同じジャンルで受賞されたり、信用性の高いプロフィール情報を使用していたりする方などに依頼することで、検索順位を伸ばすことが可能です。
当たり前ですが、病気の記事を飲食店の店長が監修しても意味がありません。テーマ性(関連性)が高く、経験されている方に依頼することで大きく検索順位を伸ばすことができるでしょう。
事例②:テーマ性の高い質の良いコンテンツを定期的に入れた
質の良いコンテンツを定期的に追加することで、検索順位を右肩に伸ばすことが可能です。この際、メディア全体でテーマ性が低くなってしまうと、順位が下がってしまいます。
テーマ性を意識したKW選定を行い質の高いコンテンツを定期的に入れることで、検索順位を伸ばすことができます。なお、質の低い記事が大量に入っている場合は、記事のリライトや場合によっては記事を下書きに戻すなどの施策も有効です。
事例③:スパムリンクを否認した
上記2つの施策とは若干異なりますが、スパムリンクを精査し否認した結果順位が4〜5位上がった事例があります。直近、悪意のあるスパムリンクが意図せずついてしまうケースがあります。
Googleはスパムリンクのあるメディアには、悪い評価をつけるため定期的なリンクの精査が必要になります。目安半年に1度はGSCやAhrefsなどで被リンクを確認し否認するなどの施策を打ちましょう。
また、被リンクの購入による質が低くテーマ性が悪いリンクもスパムリンクの疑いがあります。一度被リンクを購入したことがある方は以下の記事を参考にしてください。
被リンクの購入にSEO効果はある?良質なバックリンクを増やす方法を解説
検索順位が下がったことに関するよくある質問は以下の3つです。
最後に、検索順位の低下に関連するよくある質問と回答をご紹介します。最後まで見れば、検索順位の変動や対策などが分かり、正しい知識が身につくでしょう。
Googleの検索順位がおかしいと感じた場合はどうすべき?
Googleの検索順位がおかしいと感じた場合、まずは状況を分析しましょう。検索順位の変動はよく起こることであり、時間が経てば元に戻る場合もあります。
順位が長期間戻らない場合は、競合サイトの質が向上した、あるいはユーザーのニーズが変化した可能性があります。まずはGoogleサーチコンソールの情報や競合サイトの状態を確認し、施策を考えることがおすすめです。
Googleの検索順位はどれくらいの頻度で変動する?
Googleの検索順位は日々変動しています。小さなアップデートは頻繁に行われており、大きな変動を引き起こすコアアップデートは年に数回発表されます。
また、ユーザーの検索行動や競合サイトの動向に応じても、継続的に変化するため、常に順位が一定とは限りません。そのため、順位の変動に一喜一憂せず、コンテンツの質やサイト全体の改善に継続的に取り組むことが大切です。
検索順位を上げるためにはどうすればいい?
検索順位を上げるには、質の高いコンテンツを公開し続けることが基本です。ユーザーのニーズに応える有益な情報を提供することで、検索エンジンから評価されます。
また、外部サイトから信頼性のある被リンクを増やすことや、ページの読み込み速度を改善するなど、ユーザー体験の向上も効果的です。継続的に取り組むことで、検索順位の向上が期待できます。
検索順位が下がった際は、第一に原因を特定することが重要です。検索順位が下がった際に考えられる3つの要因を、再度以下にまとめました。
検索順位は日々変動するものです。しかし、大幅に下落した場合、自社サイトはもちろん、Googleのアルゴリズム変動や、競合サイトが関係している場合もあります。
原因を把握した後は、コンテンツの質を向上させたり、必要な情報を追加したり、被リンクを獲得したりなどの対策を講じることが重要です。自社に合った施策で検索順位の回復を図り、安定したサイト運営を目指しましょう。