
「カスタマージャーニーとは何か」「ペルソナやファネルとどう違うのか」と調べても、実務での使い方まではイメージしにくいものです。
カスタマージャーニーは、顧客が商品やサービスを知り、検討し、利用・継続するまでの行動・疑問・感情・接点を捉える考え方です。
この記事では基本の意味、マップ作成の5手順、BtoB・BtoCの具体例に加え、SEO・広告・LP・営業にどう落とし込むかを整理します。
読み終えたら、顧客の迷いを1つ特定し、必要な情報・担当者・評価指標を決められる状態を目指してください。
結論:カスタマージャーニーの目的は、きれいなマップを完成させることではありません。顧客の実際の行動と不安を可視化し、優先して改善する接点を決めることです。
この記事の監修者
WINDOM株式会社 代表取締役
青柳 純也 Junya Aoyagi(あおやぎ じゅんや)
「費用対効果に特化したWebマーケティング」を掲げ、決まったパッケージや特定の施策を当てはめるのではなく、企業の事業目標・課題・予算・社内体制に合わせて提案型の支援を実施。
YouTube:「WINDOMのWebマーケ実践術」
X:@aowd_marketing
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カスタマージャーニーとは?意味を解説
カスタマージャーニーとは、顧客が商品・サービスを認知し、調べ、比較して購入・利用・継続するまでの行動、心理、企業との接点を捉える考え方です。企業が売りたい順番ではなく、顧客が何を考えて次の行動に進むのかを中心に整理します。
この章の内容
カスタマージャーニーマップとの違い
カスタマージャーニーは顧客体験の流れを指し、カスタマージャーニーマップはその流れを表や図に可視化したものです。
例えば、法人向け業務ツールを探している担当者は、課題を検索し、比較記事を読み、数社の資料を請求し、社内稟議を経て契約するかもしれません。このプロセスがジャーニーです。各段階に「行動」「知りたい情報」「不安」「接点」「次に必要な施策」を並べたものがマップになります。
マップを作る理由は、顧客体験を担当者間で共有し、情報不足や離脱の原因を話し合えるようにするためです。見栄えのよい図ができても、施策の判断に使われなければ価値は限られます。
Salesforceも顧客が認知から購入、利用や再購入へ進む体験を可視化し、接点での課題を洗い出す方法として説明しています。出典:Salesforce「カスタマージャーニーマッピング」。
ペルソナ・ファネルとの違い
ペルソナは「誰か」、ファネルは「何人進んだか」、カスタマージャーニーは「その人が何を経験したか」を整理するものです。
| 概念 | 把握すること | 実務の用途 |
|---|---|---|
| ペルソナ | 顧客の役割、課題、選定条件 | 対象顧客を揃える |
| マーケティングファネル | 認知・訪問・CV・商談などの人数と率 | どの段階で数が減るかを見る |
| カスタマージャーニー | 行動、疑問、感情、接点、関係者 | 数が減った理由を仮説化する |
例えば「比較段階から問い合わせへ進む人が少ない」というファネル上の課題に対し、ジャーニーから「料金の考え方がわからない」「導入後の運用負担が判断できない」という仮説を立てられます。ただし、この不安が実在するかは営業記録や顧客への確認で検証する必要があります。
カスタマージャーニーが必要な理由
カスタマージャーニーは、顧客の意思決定を理解し、社内の各部署が同じ課題に向き合うために役立ちます。特に、集客はできていても問い合わせや受注につながらないときに、途中の接点を点検する手掛かりになります。
認知から継続までを見渡す
購入や契約は終点とは限らず、利用開始・定着・継続まで含めて考えると必要な施策が変わります。
一般的な整理例は、認知→情報収集→比較検討→購入・契約→利用→継続です。ただし実際には、SNSで知って検索に戻ったり、導入直前に競合を再確認したりします。必ず左から右へ一度だけ進むものではありません。
AIDMA・AISAS・5Aなどの購買行動モデルはフェーズを考える補助になります。しかし、これらのモデルの段階をそのまま自社顧客に当てはめるのではなく、実際の検討過程や商品特性を優先して項目を決めましょう。
| フェーズ例 | 顧客が考えること | 把握したい接点 |
|---|---|---|
| 認知 | 今の課題を解決する必要があるか | 検索・SNS・紹介 |
| 情報収集 | どんな解決方法があるか | 記事・動画・資料 |
| 比較検討 | 自社に合う選択肢はどれか | 料金・事例・比較表 |
| 購入・契約 | 費用や導入リスクを説明できるか | 相談・見積もり・稟議 |
| 利用・継続 | 導入後も使い続けられるか | サポート・利用ガイド・CS |
顧客視点の不足を見つける
企業が伝えたい情報と、顧客が判断に必要とする情報は一致しないことがあります。
例えば、自社のトップページでは製品の機能を丁寧に説明していても、比較中の顧客が知りたい「他製品との違い」「利用開始までの期間」「導入後の支援範囲」が見当たらなければ、問い合わせに進めないかもしれません。
この場合、広告を増やすことよりも、比較表・導入の流れ・よくある質問を整える方が適切な場合があります。判断を裏付けるには、営業担当者が実際に受けた質問、検索クエリ、閲覧データを突き合わせます。
POINT:「どのページを増やすか」ではなく、「顧客が次の判断をするために足りない情報は何か」から考えます。
部署ごとの判断とKPIをそろえる
マーケティング・営業・カスタマーサクセスが顧客の一連の体験を共有すると、施策間の抜け漏れを見つけやすくなります。
例えば、Web担当は資料請求件数を、営業は商談数を、CSは継続率を追っている場合があります。それぞれの数字だけを見ると、資料請求の質が変化したことや、導入前に期待した内容と利用時の体験がずれたことに気づきにくくなります。
各段階に担当部署と観測できるKPIを置き、「誰が情報を渡すか」「次の段階で何を確認するか」を決めましょう。全員が同じKPIを追う必要はありません。顧客の移行条件について共通認識を持つことが重要です。
カスタマージャーニーマップの構成
マップは横軸に顧客のフェーズ、縦軸に行動や疑問、接点などを配置するのが基本です。最初から複雑な図を作らず、検証可能な事実と仮説を同じ1枚で見比べられるようにします。
横軸は顧客の検討・利用フェーズ
横軸には企業の施策名ではなく、顧客の意思決定が変化する節目を並べます。
BtoB向けソフトウェアなら「課題に気づく」「解決策を探す」「候補を比較する」「社内稟議を通す」「導入・利用する」といった区切りが考えられます。BtoCの少額商品であれば稟議の段階は不要です。
「広告に触れる」「メールを受け取る」はフェーズではなく接点です。段階の定義が曖昧なまま媒体名を横に並べると、どの顧客課題を解消すべきか見失いやすくなります。
縦軸は行動・感情・接点・疑問
縦軸には顧客がしたことだけでなく、何に迷い、どの情報が不足しているかを書きます。
| 入力項目 | 具体的に書くこと |
|---|---|
| 行動 | 検索・比較・資料請求・社内相談など |
| 疑問や不安 | 費用、導入工数、使いやすさ、サポート体制 |
| 感情 | 不安が強まる、理解が進む、候補を絞りたい等(要検証) |
| 接点 | 検索結果、サイト、LP、営業面談、口コミ、メール |
| 不足する情報 | 比較表、事例、料金、導入手順 |
| 次の施策とKPI | 料金ページ改修、商談化率、フォーム到達率など |
すべての項目を埋める必要はありません。目的に応じて行を減らし、顧客の意思決定に関係する情報を読み取れる状態を優先しましょう。
事実と仮説を分けて書く
マップを現場で使うなら、顧客データに裏付けられた情報と、担当者の推測を区別することが重要です。
インタビュー記録や営業の失注理由は「確認済みの定性情報」、GA4の行動データやCRMは「実測した量的情報」、まだ確認できない感情や行動理由は「仮説」とします。何の記録もない項目は空欄や「未確認」で構いません。
| 区分 | 例 | 次の行動 |
|---|---|---|
| 事実(実測) | 比較ページの閲覧が多い | 対象期間・条件を記録 |
| 事実(顧客の発言) | 営業面談で導入負担への質問があった | 実際の記録と対象顧客を紐づける |
| 仮説 | 費用がわからず相談をためらう | 顧客インタビューやテストで検証 |
| 未確認 | 導入後の利用経験 | CS担当から情報収集 |
生成AIにマップの叩き台を作らせる場合も、出力はあくまで仮説です。顧客が実際にそう感じたという事実に置き換えないようにします。
カスタマージャーニーマップの作り方5手順
マップを作る作業は「目的と対象を決める→顧客情報を集める→フェーズを分ける→行動や接点を記入する→施策とKPIを決める」の5段階です。それぞれの段階に成果物を置くことで、打ち合わせだけで終わりにくくなります。
- 目的・対象顧客と対象範囲の決定
- 顧客インタビュー・営業記録・アクセス解析の収集
- 顧客の意思決定に沿ったフェーズ設定
- 段階別の行動・疑問・感情・接点の入力
- 不足情報の解消施策・担当・評価指標の確定
1. ゴールと対象顧客を定義する
最初に「誰の、どこからどこまでの体験を、何のために理解するのか」を決めます。
「Webサイト全体のカスタマージャーニーを作る」のように範囲が広すぎると、誰の情報が欠けているのか判断できません。例えば「従業員50名程度の企業でITツールを選定する担当者が、課題認識から資料請求までに何を確認するか」と対象を具体化します。これは説明用の架空の設定です。
目的は「比較段階の問い合わせ率を改善する」「導入検討の停滞理由を明らかにする」など、次の施策につながるものを選びます。成果物は「対象者・範囲・知りたい課題」を1枚にまとめたメモです。
2. 顧客の行動データを調べる
顧客への聞き取りを中心に、営業記録・サイトの分析結果など、異なる種類の証拠を集めます。
顧客インタビューでは「課題に気づいたきっかけ」「最初に調べた場所」「他社と比較した基準」「検討が止まった理由」「社内で聞かれたこと」など、実際の出来事をたどる質問が有効です。誘導して「価格が高いから迷いましたよね」と決めつける質問は避けます。
定量データは、Search Consoleの検索クエリ、GA4の流入とイベント、CRMの商談経緯などで補完します。ただし、数字から顧客の気持ちを直接読み取ることはできません。聞き取りの結果と数字が一致しないときも、そのまま記録して追加確認します。
顧客の声を掲載する場合は実際の記録、公開許諾、個人情報の取り扱いを確認してください。
3. 購買フェーズを分ける
行動の一覧ができたら、顧客の判断が変わるタイミングで区切ります。
法人向けサービスであれば、課題認識→情報収集→候補比較→稟議・承認→契約→導入という例が考えられます。一方、資料請求が先で比較が後になる顧客もいるため、「必ずこの順番」とは扱いません。
往復する過程が多い場合は、前の段階へ戻る矢印や、同時並行で検討される接点を追記します。迷う場合は4〜6段階程度の簡易版から始め、顧客調査に合わせて修正する方法が現実的です。
4. 接点・疑問・障壁を記入する
各フェーズで「何をしたか」「何が判断できなかったか」「誰が関与したか」を記入します。
例えば、候補比較中の担当者がサービス資料を読んでも導入後の対応範囲を把握できず、社内稟議を進められないケースを想定します。このとき必要なものは別の集客広告ではなく、支援範囲の一覧表、導入フロー、導入後のサポート説明かもしれません。
ただし、今の例は仮説です。実際にその理由で商談が止まっているかは営業の失注・保留理由から確かめます。顧客の不安と企業側の施策を一対一で決めつけず、証拠の種類を書き添えます。
5. 施策・担当・KPIまで決める
マップに不足情報が見つかったら、改善施策・責任者・評価する数値・検証日まで決めます。
例えば「比較段階で価格体系がわかりにくい」という仮説に対して、価格の考え方を説明するページやFAQを追加し、閲覧から問い合わせまでの導線を測定する、といった実行計画に落とします。検索順位が課題ならSEO、フォームで止まるならEFOの方が優先かもしれません。
| 顧客の障壁(例) | 検証する仮説 | まず行う施策 | 確認するKPI |
|---|---|---|---|
| 比較基準がわからない | 製品選定の判断材料が不足 | 比較ページ・FAQを整備 | 比較ページ閲覧→CV |
| 導入後が不安 | 支援範囲が見えない | 利用開始の流れとサポートを明示 | 該当ページ閲覧・商談での質問 |
| 申し込み途中で離脱 | フォームが使いづらい | スマホの入力テストと項目見直し | フォーム到達・完了 |
改善テーマは一度に増やしすぎず、事業への影響と実行負荷を比較して1〜2件から始めます。改善後は同じ指標・対象期間で比較し、次の施策を検討します。
顧客体験の整理から実行まで
「作り方はわかったが、自社のどこを直すべき?」
顧客の検討フェーズ、サイトの導線、問い合わせ・商談へのつながりを整理するところからご相談いただけます。
カスタマージャーニーの具体例
ここではBtoBの業務ツールとBtoCの家電購入を例に、マップの読み方を整理します。以下は理解を助けるための架空のモデルであり、WINDOMの支援実績や実際の顧客調査結果ではありません。
BtoB SaaSの検討から導入まで
BtoBのマップでは、製品を使う人と、導入を判断する人が違う可能性を最初から織り込みます。
例えば、従業員50名規模の企業が業務ツールを検討するとします。現場担当者は使いやすさ、情報システム担当者はセキュリティと連携、決裁者は費用対効果や契約条件を重視するかもしれません。全員をひとりのペルソナにまとめると、比較段階で足りない情報を見落とします。
| フェーズ | 主な関与者 | 確認したいこと | 必要な接点・情報 | 次に見る指標 |
|---|---|---|---|---|
| 課題認識 | 現場担当者 | 今の業務で何が非効率か | 課題解説記事・チェックリスト | 課題別記事の流入 |
| 解決策探索 | 現場担当者 | 選択肢が何種類あるか | サービス概要・機能比較 | サービスページ回遊 |
| 候補比較 | 現場担当・情報システム | 使い勝手・セキュリティは十分か | 事例・仕様・連携情報 | 資料請求・商談予約 |
| 稟議 | 決裁者・管理部門 | 投資に見合うか、導入負担は | 費用・導入計画・支援範囲 | 稟議通過・見積提示 |
| 契約・導入 | 実務責任者・CS | 使い始められるか | オンボーディング・操作説明 | 利用開始・定着 |
この表を実務で使う際は、関与者ごとの発言や質問を営業・CS記録で確認します。実測値を入力できていない部分は「仮説」のまま残し、次回の顧客ヒアリングで検証しましょう。
BtoCの比較購入での活用例
BtoCでも行動と心理の整理は同じですが、検討期間や意思決定者の数は商品によって変わります。
例えば家電を買う人は、故障をきっかけに検索し、動画レビューを見て、比較サイト・店頭・ECを往復し、購入後に使用方法やサポートを探すかもしれません。BtoBのような複数部署の稟議は通常ありませんが、家族との相談や予算の検討はあり得ます。
比較表やレビューを先に読み、その後で商品名を検索する人もいます。このような往復は例外扱いせず、マップ上で複数の導線として捉えます。購入後のサポート・レビュー・買い替えも体験に含めると、売るまでの設計だけでは見えなかった課題を発見できます。
事例からマップを直すポイント
マップを作成したら、顧客の声と数値の両方から「予想と違った箇所」を探します。
BtoBの仮想例で、商談が進まない理由を「製品機能が不足しているから」と想定していたものの、営業記録では「導入後のサポート範囲が不明」が繰り返し挙がっていたとします。このとき機能紹介の記事を増やすより、導入フローや支援体制の情報を整理する方が適切な検証になります。
対策前後で同じ顧客群の問い合わせ内容や商談化率を比較し、改善が見られなければ仮説を見直します。施策と数値の変化が同時に起きても、直ちに施策だけが原因と決めつけないことが重要です。
Webマーケティングへの活用方法
カスタマージャーニーの価値は、顧客が次に知りたいことをWeb施策や営業の行動へ変換できる点にあります。SEO・広告・SNS・LP・メールを別々の活動として並べるのではなく、顧客の検討段階に応じて役割を割り当てます。
SEO・広告・SNSの役割を決める
集客チャネルを選ぶ際は、そこで出会う顧客がどの段階にいるかを先に考えます。
まだ課題が明確ではない人に向けては、困りごとを言語化する記事や動画が候補になります。解決策を探している人にはSEO記事や検索広告、比較検討段階の人には料金・導入事例・競合との違いが役立つ場合があります。
| 顧客の検討段階 | 情報ニーズ | 候補となるWeb施策 | 主な確認指標 |
|---|---|---|---|
| 課題認識 | 問題の整理 | 課題別コンテンツ・SNS・動画 | 適切な対象からの流入 |
| 解決策探索 | 選択肢の理解 | SEO・検索広告・サービス解説 | サービスページ閲覧 |
| 比較検討 | 費用・実績・導入負担 | 比較記事・事例・LP | 資料請求・有効リード |
| 意思決定 | 契約条件と安心材料 | 見積もり・FAQ・導入相談 | 商談・受注 |
GoogleのSEOスターターガイドが示すように、検索ユーザーにとって有益でアクセスしやすい情報を用意することが基本です。キーワードを増やすことではなく、顧客が知りたい内容とページの役割を一致させます。
LP・フォーム改善に反映する
問い合わせ直前に残っている疑問を明らかにし、LPの情報とCTAを整えます。
情報収集段階の人には「サービス資料を見る」「事例を確認する」、導入段階の人には「費用の相談をする」「見積もりを依頼する」など、検討状況に合った次の行動を案内する方法が考えられます。CTAの文言だけを変える前に、そのページに必要な比較材料が揃っているか確かめてください。
さらに、フォーム到達・入力開始・完了を分けて計測すると、どの段階で止まっているかがわかりやすくなります。GA4ではビジネスにとって重要な行動をキーイベントとして設定できます。実際の実装・集計定義はサイトごとの設定に依存するため、Googleアナリティクス公式ヘルプを確認しながら設計します。
営業・MA・CRMで顧客体験をつなぐ
顧客の旅はフォーム送信で終わりません。獲得後の接点を営業やCSとつなげる必要があります。
資料ダウンロードの直後に営業が商談を提案するのか、それとも比較資料を届けて検討を促すのかは、問い合わせの種類と顧客の温度感で変わります。MAを導入する場合も、自動配信そのものを目的にせず、次の判断に必要な情報を届けられているかを確認します。
営業の商談履歴や失注理由、CSへの問い合わせはマップの更新材料です。Webの流入データだけでは見えない「比較時にどの条件が決め手になったか」を戻してもらう仕組みを用意します。
判断基準:施策を増やす前に、顧客の迷いがどの接点にあり、その解消をどの数値で確かめるかを決めます。
Webサイトの接点改善もご相談ください
「SEO、広告、LPのどこから見直すべき?」
ジャーニーマップから見えた課題を、検索導線・サービスページ・CTA・フォームなどの実施項目に整理します。
古い・意味ないと言われる理由と対策
カスタマージャーニーが「古い」「意味がない」と言われる背景には、顧客行動を一本の線に押し込めたり、担当者の想像だけで作った図を更新しなかったりする問題があります。重要なのは、マップを確定した正解ではなく、検証して更新する仮説として扱うことです。
顧客の行動が一本道ではない
現代の購買行動では、検索・SNS・口コミ・営業担当との接触などを行き来することが珍しくありません。
カスタマージャーニーを「認知→検討→購入」という一方向の順番として固定すると、その往復や、BtoBでの複数担当者の判断を見落とします。代表的な経路を主軸にしつつ、比較に戻る・別部署の承認を得る・再検討するという分岐を追記しましょう。
マップの目的は全顧客の行動を一枚で完全に予言することではありません。よく見られる顧客体験を整理し、改善対象を見つけることです。
企業の想像だけで作っている
顧客への調査がないまま「きっとここで不安になる」と記入すると、施策の根拠を誤るおそれがあります。
例えば「料金が高いことが原因」と考えて値引き訴求を増やしても、実際には「導入後のサポートがわからない」ことが障壁であれば、必要な改善は異なります。営業の問い合わせ記録、顧客へのヒアリング、サイトの行動データで仮説を確認します。
顧客から十分な情報を集められない段階では、不明点を残した簡易版で構いません。未確認の感情やAIによる推測を、確認済みの顧客発言として扱わないようにします。
更新されず施策に反映されない
作成したマップが会議資料のまま放置されると、顧客の変化に対応できません。
主な更新のきっかけは、検索意図や顧客属性が変わったとき、営業の失注理由が変化したとき、サイトの導線を大きく改修したとき、利用後の問い合わせが増えたときなどです。変更履歴に「何がわかったか」「どの施策を変えたか」「いつ再確認するか」を残します。
作業頻度を月1回などと固定するより、事業の変化と検証に必要なデータ量に合わせる方が適切です。担当部署と最終的に更新を判断する責任者を決め、次の施策会議でマップを参照できるようにします。
カスタマージャーニーのよくある質問
カスタマージャーニーについて、実務で迷いやすい質問を整理します。
Q. カスタマージャーニーとは簡単に言うと?
A. 顧客が商品やサービスを知り、比較し、購入・利用するまでに経験する行動・疑問・感情・接点の流れです。企業側の販売手順ではなく、顧客が実際にどのように判断するかを見る考え方です。
Q. ペルソナと何が違いますか?
A. ペルソナは対象となる顧客像、カスタマージャーニーはその顧客がたどる体験です。顧客像がわかっていても、どの段階で何を調べるかは別に調査・整理する必要があります。
Q. マップは必ず必要ですか?
A. 必ずしも複雑なマップを作る必要はありません。顧客の行動と不足情報を簡単な表で整理できるなら、それを出発点にできます。複数部署や複数接点を共有するときはマップが役立ちます。
Q. BtoBではどの部署が作るべきですか?
A. マーケティング部門が起点になる場合でも、営業・CSなどの顧客接点を持つ部署と一緒に作るのが適切です。顧客の比較理由や失注・継続理由をすり合わせ、更新を担う責任者を決めましょう。
まとめ|顧客の行動から施策を選ぶ
カスタマージャーニーは、顧客が判断に迷う場所と、企業が提供すべき情報をつなぐための道具です。作成した資料を増やすより、顧客の不安を減らす施策を具体化することを優先しましょう。
今週は、次の3つから取り組んでください。
- 対象顧客と、「認知から資料請求まで」など確認したい範囲を1つ決める
- 営業の質問記録や顧客の声から、比較・契約の段階で未解決の疑問を書き出す
- 改善する接点を1つ選び、担当者・施策・KPI・再確認日を決める
必要な顧客情報がまだ揃っていない場合は、まずインタビューの質問を作り、仮説の検証から始めてください。
顧客理解から改善実行へ
カスタマージャーニーを、成果につながるWeb施策へ
マップを作った後の「どこから手をつけるか」も含めて、WINDOMがWebマーケティングの設計・制作・運用改善をご相談いただけます。
- 顧客の検討段階に合わせたSEO・コンテンツの役割整理
- サービスページ・LP・問い合わせ導線の改善方針
- KPIと実行担当を明確にした検証・改善計画
お問い合わせ内容に応じて、対応可否や進め方をご案内します。
