CTR(クリック率)とは? 計算方法・平均値・改善策までわかりやすく解説

「CTRが低いと言われたが、そもそも何%あれば良いのか分からない」——広告やサイトの数値を見るとき、最初につまずくのがこの点です。

CTRは表示された回数のうち、何%がクリックされたかを示す指標です。計算式は単純ですが、良し悪しの判断には媒体や掲載位置の前提が必要になります。

ひとつ補足があります。CTRは医療分野では心胸郭比(Cardiothoracic Ratio)を指します。本記事はマーケティング用語としてのCTR(Click Through Rate)を扱います。医療用語をお探しの場合は、専門の情報源をご確認ください。

この記事では、CTRの定義と計算方法を整理したうえで、平均値の目安、低くなる原因と改善方法を解説します。

この記事の監修者

WINDOM株式会社 代表取締役

青柳 純也 Junya Aoyagi(あおやぎ じゅんや)

WINDOM株式会社 代表取締役 青柳純也

青柳純也

「費用対効果に特化したWebマーケティング」を掲げ、決まったパッケージや特定の施策を当てはめるのではなく、企業の事業目標・課題・予算・社内体制に合わせて提案型の支援を実施。
YouTube:「WINDOMのWebマーケ実践術」
X: @aowd_marketing

CTR(クリック率)とは?

表示に対するクリックの割合を示す指標です。

(参考文献:https://semrush.jp/)

CTR(Click Through Rate)の定義

CTRは「Click Through Rate」の略で、日本語ではクリック率と呼ばれます。

項目

内容

読み方

シーティーアール

意味

表示回数に対するクリック数の割合

使う場面

Web広告・検索結果・メール・バナーなど

「見られた回数のうち、何%が反応したか」を示します。

広告が1,000回表示されて30回クリックされたなら、CTRは3%です。この数値が高いほど、表示された内容がユーザーの関心に合っていたと判断できます。

CTRとCVRの違い

混同されやすい2つの指標です。測っている段階が違います。

指標

測る段階

計算式

CTR

表示 → クリック

クリック数 ÷ 表示回数

CVR

クリック(訪問) → 成果

CV数 ÷ セッション数

CTRはクリックされるまで、CVRはクリックされた後を測ります。

両方を見ないと、どこに問題があるか分かりません。CTRが高くCVRが低ければ、広告文とリンク先の内容がずれていると考えられます。

CTRの計算方法

式は単純です。分母と分子の定義を正しく押さえてください。

CTRの計算式

CTR(%) = クリック数 ÷ 表示回数 × 100

計算例を示します。

項目

数値

表示回数

20,000回

クリック数

400回

CTR

2.0%

400 ÷ 20,000 × 100 = 2.0という計算になります。

インプレッション・クリック数の考え方

分母となる表示回数は、媒体によって定義が異なります。

用語

内容

インプレッション(表示回数)

広告や検索結果が表示された回数

クリック数

実際にクリックされた回数

注意点があります。

同じ人に3回表示されれば、表示回数は3回とカウントされます。ユーザー数ではなく、表示された延べ回数である点を押さえてください。

 

CTRの平均値と目安

媒体と掲載位置によって、水準が大きく変わります。

(参考文献:https://ahrefs.com/ja)

検索広告・ディスプレイ広告の平均CTR

2つの媒体で、水準が10倍近く違います。

媒体

CTRの目安

理由

検索広告

3〜5%程度

検索した人に表示されるため関心が高い

ディスプレイ広告

0.5%前後

閲覧中に割り込む形のため関心が低い

同じ基準で比較しないでください。

ディスプレイ広告のCTRが1%だからといって、検索広告と比べて低いとは判断できません。媒体の性質が違います。

業界・媒体別のCTRの目安

業界によっても差が出ます。

要因

CTRへの影響

検索意図の明確さ

目的が明確なほど高くなる

競合の数

選択肢が多いほど分散する

商材の緊急性

急ぎのニーズほど高くなる

ブランドの認知度

知られているほど選ばれやすい

業界平均を目標値にしないでください。

比較すべきは、自社の過去の数値です。他社の平均より、先月からの変化のほうが判断材料になります。

順位・掲載位置によるクリック率の傾向

上位ほどクリックされやすい傾向があります。

掲載位置

傾向

検索結果の上位

クリック率が高い

下位・2ページ目以降

大きく下がる

広告枠の上部

下部より高い

具体的な数値は調査によって異なります。

順位ごとのクリック率を示す調査は複数ありますが、業界やキーワードの性質によって結果が変わります。「1位なら◯%」と断定できるものではありません。

CTRの重要性

なぜこの指標を見るのかを整理します。

広告やSEOの評価指標としての役割

表示された内容が適切だったかを判断できます。

CTRから分かること

広告文やタイトルが検索意図に合っているか

ターゲティングの設定が適切か

掲載位置が確保できているか

広告では、CTRが品質の評価にも影響します。

多くの広告媒体では、クリックされやすい広告ほど有利に扱われる仕組みがあります。CTRの改善は、掲載順位や単価にも関わります。

(参考文献:https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content?hl=ja)

クリック率とコンバージョン(CV・CVR)の関係

CTRは成果までの途中経過を測る指標です。

成果までの流れを分解します。

表示回数 → クリック数 → CV数

区間

測る指標

表示 → クリック

CTR

クリック → CV

CVR

全体

CV数

どちらが低いかで、改善すべき箇所が変わります。

CTRが低ければ広告文やタイトル、CVRが低ければリンク先のページに原因があります。

指標の使い分けは「コンテンツマーケティングのKPI」記事でも扱っています。

CTRが売上・成果に与える影響

同じ表示回数でも、CTRが変われば成果が変わります。

状態

表示回数

CTR

クリック数

CVR

CV数

改善前

50,000

2.0%

1,000

3.0%

30件

改善後

50,000

3.0%

1,500

3.0%

45件

表示回数を増やさずに、CV数が1.5倍になります。

広告費を追加せずに成果を伸ばせる点が、CTR改善の価値です。

CTRが高い場合のメリット

クリック数増加によるアクセス向上

同じ表示回数から、より多くの訪問を得られます。

検索結果であれば、順位が同じでもクリック率が上がれば流入が増えます。広告であれば、同じ予算でクリック数を増やせます。

流入を増やす手段として、最も費用がかからない方法になります。

広告スコア・品質評価の改善

広告では、CTRが評価に影響します。

CTRが上がると

広告の品質評価が高まる

同じ入札額でも掲載順位が上がりやすくなる

クリック単価が下がる場合がある

入札額を上げずに順位を改善できる場合があります。

広告の品質と単価の関係は「リスティング広告とは|費用の仕組みと相場の読み方」記事で詳しく扱っています。

ターゲットとの関連性向上

CTRが高い状態は、届けたい相手に届いている証拠になります。

逆にCTRが低い場合、次のいずれかが起きています。

  • ターゲット設定が実態と合っていない
  • 表示している内容が関心に合っていない

CTRは、ターゲティングの妥当性を確認する指標としても使えます。

CTRが低い場合の4つの原因

原因を切り分けてから改善してください。

(参考文献:https://moz.com/)

検索キーワードと広告文・タイトルの不一致

最も多い原因です。

ユーザーが検索した言葉が、広告文やタイトルに含まれていない状態です。

検索語句

弱いタイトル

強いタイトル

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検索語句レポートで、実際に検索された言葉を確認してください。

ターゲット・ペルソナ設定のズレ

関心のない層に表示されている状態です。

確認すること

年齢・地域・興味関心の設定は適切か

商材と関係のない語句で表示されていないか

配信対象を広げすぎていないか

除外設定で、関係のない層への表示を減らせます。

表示順位・掲載位置の影響

内容の問題ではないケースです。

順位が下がればCTRも下がります。広告文を改善する前に、掲載位置が変わっていないかを確認してください。

確認すること

検索順位が下がっていないか

広告の掲載順位が変わっていないか

競合が増えていないか

位置が原因なら、広告文を直しても改善しません。

クリエイティブ(画像・テキスト)の訴求不足

バナーや画像広告で起きやすい原因です。

起きていること

何のサービスか一目で分からない

訴求が弱く、押す理由が伝わらない

同じ素材を長期間使い続けている

最後の行は必ず起こります。

同じユーザーに繰り返し表示されると、反応が落ちます。定期的な差し替えが前提になります。

CTRの改善方法

5つの打ち手を挙げます。

タイトル・見出しを最適化する

最も効果が出やすい改善です。

やること

検索語句に含まれる言葉を入れる

数字を入れて具体性を出す

誰向けかを明示する

長すぎて途中で切れていないか確認する

表示される文字数には上限があります。重要な情報を前半に置いてください。

メタディスクリプション・広告文を改善させる

タイトルの補足として機能します。

含めるとよい内容

タイトルで伝えきれなかった要点

具体的な数値や条件

次に何が得られるか

検索エンジンが自動で書き換える場合もあります。設定しても必ず表示されるとは限りません。

キーワード選定と検索意図を一致させる

そもそも狙う相手を見直す打ち手です。

情報収集段階のキーワードに、購入を促す広告文を出しても押されません。検索している人が何を求めているかに合わせてください。

CTA・ボタン・デザインを見直す

バナーやサイト内のリンクに効く改善です。

確認すること

ボタンが背景と区別できているか

文言から次に何が起きるか伝わるか

クリックできると分かる見た目か

「詳しくはこちら」より「料金表を見る」のほうが、押す理由が伝わります。

ABテストによる改善施策を実施する

1回で正解を当てるのは困難です。

テストの進め方

2〜3パターンを同時に配信する

変えるのは1回につき1要素

判断に必要な量が溜まるまで待つ

反応の良いものに寄せる

同時に複数を変えないでください。どれが効いたか分からなくなります。

【広告別】CTR改善施策

媒体ごとに効く打ち手が違います。

リスティング広告の改善施策

やること

検索語句レポートから除外キーワードを追加する

広告文にキーワードを含める

広告表示オプション(アセット)を充実させる

広告の品質を改善する

3行目は追加費用なしで実施できます。設定されていないアカウントが多く、機会損失になっています。

詳しくは「リスティング広告の成果を上げる改善手順」記事で扱っています。

ディスプレイ広告のCTR向上施策

やること

バナーのビジュアルを差し替える

配信面を見直す

リターゲティングを活用する

フリークエンシーを確認する

リターゲティングは、一度訪問した相手に配信するためCTRが高くなる傾向があります。

SNS広告の改善施策

やること

通常投稿になじむトーンにする

冒頭の1〜2秒で興味を引く

縦型・正方形など配信面に合う素材を用意する

クリエイティブを定期的に差し替える

広告らしさが強いとスキップされます。媒体ごとのフォーマットは「SNS広告の種類一覧」記事で扱っています。

LP・ランディングページの最適化

CTRの改善というより、その後を支える施策です。

確認すること

広告文の内容がファーストビューにあるか

期待した情報がすぐ見つかるか

ページ内のボタンが分かりやすいか

広告とページの内容が一致していないと、CTRが上がっても成果は増えません。

ページ側の改善は「オウンドメディアのコンバージョン改善」記事で扱っています。

CTR改善の際の注意点

3つの落とし穴があります。

クリック率だけで評価しない

CTRが高くても、成果につながるとは限りません。

起きうること

誇張した表現でクリックは増えたが、すぐ離脱される

関心の低い層のクリックが増え、CVRが下がる

費用だけが増える

CTRとCVRはセットで見てください。CTRが上がってCVRが下がったなら、集めている層がずれています。

ターゲットとニーズのズレを防ぐ

クリックを増やすことが目的化すると、対象がぼやけます。

幅広い層に受ける表現にすると、CTRは上がります。しかし商材と関係のない層が流入し、成果は変わりません。

狙う相手を絞ったうえで、その相手に響く表現を探してください。

短期的な数値変動に左右されない

数日の変動で判断しないでください。

確認すること

判断に必要な表示回数が溜まっているか

曜日や時間帯の影響ではないか

季節要因ではないか

表示回数が少ない段階では、CTRは大きく振れます。一定量が溜まってから判断してください。

CTRに関するよくある質問

CTRを改善するには何から始めるべき?

原因の切り分けから始めてください。

まず掲載順位や表示位置が変わっていないかを確認します。位置が原因なら、広告文を直しても改善しません。位置に変化がなければ、検索語句と広告文・タイトルの一致を確認してください。第6章の4原因を上から順に見ていくのが効率的です。

CTRが高いのにコンバージョンが伸びない理由は?

クリック後に原因があります。

考えられるのは3点です。広告文とリンク先の内容が一致していない、遷移先のページが分かりにくい、関心の低い層のクリックが増えている。

CTRとCVRを分けて確認してください。CTRだけが上がってCVRが下がっているなら、集めている層がずれています。

CTRは順位によってどれくらい変わる?

上位ほど高くなる傾向がありますが、具体的な数値は断定できません。

順位別のクリック率を示す調査は複数ありますが、業界・キーワードの性質・検索結果の見え方によって結果が変わります。

自社のSearch Consoleで、順位とクリック率の関係を確認してください。他社の平均値より、自社の実データのほうが判断材料になります。

CTRはデータ分析と改善で成果につなげる指標

CTRは計算が単純な一方、良し悪しの判断には前提の確認が必要な指標です。

最後に、今週やることを3つに絞ってお伝えします。

  1. 現在のCTRを媒体別に確認する
  2. 先月と比べて下がっていれば、掲載順位が変わっていないか確認する
  3. 検索語句と広告文・タイトルが一致しているか確認する

広告やサイトの数値改善でお困りの場合は、WINDOMへご相談ください。

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