MAツール比較10選|BtoB・BtoC別の機能・料金と選び方

MAツールを比較する際、機能の多さや月額料金だけで選ぶと、導入後に運用できず、費用だけが残る可能性があります。

本当に確認したいのは、自社の顧客データ・営業体制・配信シナリオと製品が合っているかです。

この記事では主要10製品をBtoB・BtoCの用途別に整理し、料金と3年間の総費用、CRM連携、導入前のチェック項目を解説します。候補を絞り、デモで検証すべき点を把握できます。

結論|MAツールは機能数や月額の安さではなく、事業モデル・顧客データ・運用体制で選ぶことが重要です。

BtoB企業はリード育成や商談管理、CRM・SFAとの連携を優先し、BtoC企業は購買履歴を使ったセグメント配信や複数チャネルへの対応を重視すると、候補を絞りやすくなります。

そのうえで、初期費用・月額料金・従量課金・社内の運用工数を含む総費用を比較しましょう。製品の適合性は資料だけで判断せず、実際の顧客データと配信シナリオを用いたデモ・試用で確認することをおすすめします。

この記事の監修者

WINDOM株式会社 代表取締役

青柳 純也 Junya Aoyagi(あおやぎ じゅんや)

WINDOM株式会社 代表取締役 青柳純也

青柳純也

「費用対効果に特化したWebマーケティング」を掲げ、決まったパッケージや特定の施策を当てはめるのではなく、企業の事業目標・課題・予算・社内体制に合わせて提案型の支援を実施。
YouTube:「WINDOMのWebマーケ実践術」
X: @aowd_marketing

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MAツール比較の前に押さえたい違い

MAとは、見込み顧客や既存顧客へのコミュニケーションを、データに基づいて継続的に設計・実行するための仕組みです。ツールを比較する際は、まず事業モデルによる優先機能の違いを整理しましょう。

比較軸 BtoB BtoC
主要なゴール 商談・受注 購入・継続利用
重視するデータ 企業・担当者・案件 会員・行動・購買
連携先 SFA・CRM EC・CDP・LINE等

BtoB向けとBtoC向けの違い

BtoB向けは見込み顧客を商談へ育てる工程を、BtoC向けは会員・購入者との継続的な接点を重視して選ぶことが基本です。BtoBでは少人数の検討者が複数部署で意思決定することが多く、名刺や資料請求、展示会の履歴と営業案件を結ぶ機能が重要になります。反対にECや会員サービスでは、購入履歴、配信対象の細分化、メール・LINE・アプリなどの接点をまとめる機能を優先します。

BtoBだから必ずBtoB専用製品、BtoCだから必ず大規模配信製品というわけではありません。実際に使う顧客データと配信頻度を起点に検討してください。

MAとCRM・SFA・メール配信の違い

MAは顧客の反応に合わせたマーケティング施策の実行・管理を支援する仕組みです。CRMは顧客情報や対応履歴の管理、SFAは商談・営業プロセスの管理、一般的なメール配信ツールはメッセージの送信が主な役割です。

たとえば「問い合わせ後に資料を送る」だけなら簡易配信でも足ります。一方、閲覧行動に応じて資料を出し分け、営業への引き継ぎまで行う場合はMAとCRM・SFAの連携を検討します。

MAツールおすすめ10製品の比較表

候補の10製品は用途別に比較します。製品の機能・価格はプランやオプションによって変わるため、一覧は一次選考の材料とし、契約前には必ず公式資料とデモで確認してください。

製品 主な検討対象 比較ポイント 公式情報
BowNow BtoB 無料の基本機能を提供 公式
List Finder BtoB メール・リード管理の運用候補 公式
SATORI BtoB 見込み客の育成・行動に応じた施策 公式
Kairos3 BtoB 営業とマーケの接続を検討 公式
SHANON MA BtoB イベント・名刺・リード情報の統合 公式
Marketing Cloud Account Engagement BtoB Salesforce環境との連携を検討 公式
HubSpot Marketing Hub BtoB/BtoC CRM中心の施策を検討 公式
Adobe Marketo Engage BtoB/BtoC 複雑な育成シナリオの候補 公式
b→dash BtoC 顧客データ統合・配信を検討 公式
カスタマーリングス BtoC 顧客分析・CRM施策を検討 公式

※表の「主な検討対象」は選定上の目安であり、対応範囲の限定やランキングを意味しません。プラン・無料枠・価格・個別連携の条件は公式窓口で確認してください(2026年10月時点の参考整理)。

BtoB向けの主要6製品を比較

BtoB向けの候補としてBowNow、List Finder、SATORI、Kairos3、SHANON MA、Salesforce Marketing Cloud Account Engagementを比較します。リードの可視化から始めたいのか、セミナー・展示会の管理を強化したいのか、営業データと高度に連携したいのかで適した製品は異なります。

BowNowは無料の基本機能から試す選択肢があり、SATORIは匿名見込み客へのアプローチを含む設計で検討できます。SHANON MAはイベントや名刺といったオフライン接点の統合も特徴です。連携や自動化の範囲はプラン別に確認してください。

BtoB・BtoC両方に対応する2製品

HubSpot Marketing HubとAdobe Marketo Engageは、企業規模や運用内容に合わせて検討する候補です。HubSpotはCRMを起点にマーケティングと営業のデータを接続したい企業、Marketo Engageは複雑な顧客接点・シナリオを管理する企業で比較対象になります。

いずれも「導入すればすべての機能が使える」とは限りません。契約プラン、追加製品、実装やデータ統合にかかる作業を含めて確認します。

BtoC施策に強い2製品を比較

b→dashとカスタマーリングスは、購買データを活用した顧客分析やセグメント別のコミュニケーションを検討する際の候補です。多数の顧客を対象とする事業では、顧客IDの統合、商品・購入履歴の更新、配信チャネルの実装が選定の中心になります。

データ統合・シナリオ・配信の具体的な提供範囲、LINE等の外部連携、費用は公式資料・商談で確認してください。

MAツールの料金・総費用を比較する

MAの費用はライセンスだけではありません。初期構築・データ連携・担当者の工数も含め、同じ対象期間と条件で比べます。

費用項目 比較で確認すること
初期費用 設定・移行・連携の範囲
ライセンス 基本料金・コンタクト数・契約年数
従量課金 送信数・利用数・オプション
運用費 社内担当者・外注支援・制作

初期費用・月額・従量料金を確認

MAツールの見積もりは、初期設定費用と月額のライセンス費用に加え、登録コンタクト数や配信量に応じた従量課金、連携機能、サポート費用を分けて読む必要があります。特に月額だけで比較すると、契約年数や必要なオプションの差を見落とします。

SATORIの公式料金ページには、初期費用30万円(税別)、月額14万8,000円(税別・年間契約)と示されています。従量課金が発生する場合があるため、実際の総額は条件次第です。出典:SATORI公式料金(2026年10月確認)。

運用工数を含めた3年間の総額

導入判断では少なくとも数年間の総保有コスト(TCO)を比較することが有効です。ライセンス費が安くても、専任担当者の工数やデータ整備の負担が大きいと総額は膨らみます。見積もりの対象期間、ユーザー数、機能、サポートを揃えて比べてください。

仮想例として、初期20万円、利用料月5万円、運用担当工数月10万円のケースでは、3年間の合計は20万円+(5万円+10万円)×36か月=560万円です。これは業界相場ではなく比較方法を示す計算例です。

無料プランと試用期間の違い

無料プランは無料で使い続けられる範囲が定められた契約であり、無料トライアルは期間限定で有料機能を試す形式です。どちらも登録件数、メール送信数、自動化機能、データ保存や管理者権限に制約があり得ます。

BowNowは公式サイトで基本機能を無料で利用できると説明しています。HubSpot Marketing Hubにも無料ツールがありますが、有料機能との境界を確認する必要があります。BowNow公式、HubSpot公式(いずれも2026年10月確認)。

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MAツールを選ぶ5つの判断基準

ツールの選定では、やりたい施策を1つ具体化して、必要な機能と運用条件に分解することが重要です。

導入前の判断順:目的→必要機能→既存データとの連携→担当者の運用工数→総費用。製品の「機能数」から比較を始めないことがポイントです。

リード育成と配信シナリオの機能

比較する前に、実行したいシナリオを1本だけ書き出してください。例えば「資料請求後に活用事例を配信し、製品ページの再訪者を営業に連携する」という流れです。この一連の処理に必要なフォーム、配信、行動データ、条件分岐が備わるかをデモで確かめます。

機能一覧で「シナリオ対応」と表示されていても、条件の組み合わせや配信チャネルに制限がある場合があります。

CRM・SFAとの連携とデータ品質

MAとCRM・SFAの連携では、接続できるかだけでなく、どの項目がいつ、どちら向きに更新されるかが重要です。同一人物の重複やメールアドレス変更をどう扱うかを先に決めておくと、営業部門の混乱を防ぎやすくなります。

既存のSalesforce、HubSpot、kintoneなどの利用環境に合わせて、標準連携・API・外部サービスのいずれで接続するかを確認します。

操作性・サポートと担当者の工数

専任のマーケティング担当者が少ない場合、ノーコード操作や標準テンプレートの充実度が成果を左右します。導入デモでは製品の説明を聞くだけでなく、実際の担当者がセグメント作成、配信承認、レポート出力まで操作してみることが重要です。

トラブル時の問い合わせ窓口、初期設計の支援、運用代行の範囲も比較表に記入します。

個人情報管理・セキュリティ

顧客データを扱うため、個人情報の利用目的、配信同意と配信停止の管理、権限設定、保存先、委託先管理を確認する必要があります。複数のツールを接続する場合は、削除や訂正の要求がどこまで同期されるかも確認してください。

技術的な暗号化や監査ログの有無だけでなく、社内の管理手順と契約上の責任分担まで含めて評価します。

5つの判断基準の確認表

  • 必要な配信・育成機能があるか
  • CRM・SFAと連携できるか
  • 担当者が操作・改善を続けられるか
  • 顧客情報と配信同意を適切に管理できるか
  • 初期費用・月額・運用工数を含む総費用が予算に合うか

料金の比較条件は「MAツールの料金・総費用を比較する」の章で整理しています。

目的別におすすめのMAツールを選ぶ

最適な製品は企業規模だけでは決まりません。獲得したい成果と利用するチャネルから候補を絞ります。

BtoBの商談創出・営業連携を重視

資料請求から商談への転換が目標なら、リードの行動履歴やスコアリング、営業への通知、SFA連携の順で比較します。展示会が多い企業は名刺・来場履歴の統合も重要です。

営業部門がリードを受け取った後にいつ対応するか、どの状態を「有効」とするかを合意してから選定します。

BtoCのEC・LINE配信を重視

ECや会員事業では購入頻度、商品カテゴリ、休眠期間などで顧客を分類し、それに合う配信を行えるかを確認します。メールだけでなくLINEやアプリ通知を利用する場合は、外部連携と顧客ID統合の条件も比較しましょう。

LINE配信だけを行いたいなら、総合MAより専用の配信ツールが小さく始めやすい場合があります。必要なデータ連携の深さで判断してください。

少人数で小さく運用を始めたい

専任チームがない企業では、最初から複雑なスコアリングや多数のシナリオを作るより、問い合わせ後の1通、展示会後の1シナリオなどに用途を絞る方法が現実的です。

まず無料枠や小規模契約を試し、必要な機能・作業工数・商談への接続を検証してから拡張します。

MAツール導入前に確認する3つの条件

MA導入に失敗しないためには、ツール以外の準備が欠かせません。顧客データ・コンテンツ・担当者・KPIの状態を先に確認します。

顧客データとコンテンツが足りるか

配信対象のリードが少なく、属性や同意の記録も不十分なら、高機能なMAを契約しても使える施策は限られます。最初にリード数、重複率、配信可能な宛先数、既存コンテンツを棚卸ししましょう。

ホワイトペーパーや導入事例が不足している場合は、MA契約前に営業資料を転用して育成コンテンツを準備する選択肢があります。

社内の運用担当・営業連携があるか

MAは導入時の設定だけで完結しません。配信設計、コンテンツの作成、営業への引き継ぎ、効果検証を誰が担当するかを決める必要があります。

企画はマーケ担当、データ整備は情報システム、対応後の商談情報は営業、というように更新責任を明確にすると継続しやすくなります。

成果指標と撤退条件を定める

配信数や開封率だけをゴールにすると、商談や購買への貢献が見えません。BtoBなら有効リード率・商談化率・受注、BtoCなら再購入率・購買単価・LTVといった事業指標を併記します。

必要なデータが取得できない、配信先が確保できない、運用工数が見積もりを上回る場合の見直し条件を導入前に定めます。

導入前の体制づくりも重要です。

「自社のリード数や体制でMAを使える?」

顧客データ、コンテンツ、営業連携の現状から、導入前に優先すべき施策を整理します。

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MAツール選定から運用開始までの手順

製品選定から運用開始までは、比較表とデモを使って検証を進めます。試験運用の段階で、担当者が継続できるかを判断してください。

要件表を作成し3製品に絞る

機能を「必須」「あるとよい」「不要」に分け、目的・利用者数・配信規模・既存システム・予算上限を1枚にまとめます。候補を10製品すべてデモするのではなく、条件に合う3製品程度に絞ると比較しやすくなります。

要件ごとに重要度を付けて、機能があるかだけでなく導入に必要な工数まで評価します。

デモでシナリオと連携を検証する

デモでは、仮の顧客レコードを用いて「フォーム登録→属性更新→配信→反応記録→営業通知」を一連の動作として確認します。画面だけでなく管理者権限・配信停止・レポートの扱いも試します。

実際の個人情報を無断で試用環境へ投入しないようにし、データ移行・削除方針を決めてください。

90日で運用負荷と成果をレビュー

導入後90日のモデル計画では、初月に要件確定とデータ整備、2か月目に限定的なシナリオ運用、3か月目に運用工数と初期成果のレビューを行います。

この期間は運用定着の評価目安であり、売上改善を保証する期間ではありません。少数データでは数値の変動を慎重に解釈します。

MAツール比較のよくある質問

MA選定でよく生じる疑問を整理します。回答は製品選びの出発点として参照し、最終的な契約条件は公式情報で確認してください。

BtoB向けとBtoC向けのMAツールはどう違いますか?

BtoBでは商談管理や営業連携、BtoCでは購買・会員行動に応じた配信の重要度が高くなる傾向があります。実際には顧客データと運用シナリオに合わせて判断します。

MAツールの料金が大きく違うのはなぜですか?

登録顧客数、配信規模、連携機能、支援内容、契約期間が異なるためです。必ず初期費用・月額・従量費・運用工数を同じ期間で比較してください。

無料のMAツールでも成果を出せますか?

用途が限定されていれば無料枠でも検証できます。ただし自動化、連携、配信件数の制限があるため、運用したいシナリオが実現できるか確認が必要です。

LINE配信だけなら総合MAツールは必要ですか?

LINE配信だけなら専用ツールで足りる場合があります。メール、Web、購買履歴を統合した顧客コミュニケーションが必要かどうかで判断してください。

まとめ|自社の運用条件で比較する

MAの候補を絞るなら、最初にツールではなく「自社が継続できる施策」を決めてください。

  • 目標と最初の配信シナリオを1つ決める
  • 必要機能・CRM連携・3年総費用を条件を揃えて比較する
  • 候補3社のデモで担当者の操作と計測を試す

Webマーケティングの検討・見直し

MAの導入判断を、事業目標と運用体制から整理

MAは契約そのものがゴールではありません。顧客獲得から育成、商談・購入までの流れに沿って、必要な施策と導入範囲を検討することが大切です。

  • マーケティング・営業の課題と優先順位の整理
  • ツール導入前に必要なコンテンツ・計測の確認
  • 費用対効果と運用体制を踏まえた施策の検討

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参考文献

  1. 料金SATORI(2026年10月確認)
  2. BowNowとはクラウドサーカス(2026年10月確認)
  3. Marketing HubHubSpot(2026年10月確認)
  4. 機能一覧|SHANON MAシャノン(2026年10月確認)
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