指名検索とは、ユーザーがブランド名やサービス名を直接検索することです。指名検索対策を行うことで、以下の3つのメリットが得られます。
指名検索を増やすことは、単なるアクセス数の向上だけでなく、ブランドの信頼性を高め、ビジネスの成長につながります。
当記事では、主に以下のことが分かります。
最後まで見れば、指名検索の概要や対策手順が分かり、安定した流入を見込めるようになるでしょう。
指名検索で上位表示することで、上記以外にもメリットはたくさんあります!
リスティング広告で指名検索ワードで出している場合はその出費を抑えることも可能です。自社サイトの指名検索向上施策は難易度が低いので、ぜひ行ってみてください!
Web集客コンサルタント
川口凌
かわぐちりょう
SNS集客2年、SEO集客3年経験。 現在は、WINDOM株式会社で士業領域のSEO集客、そのほかさまざまなジャンルのSEOコンサルティングを担当。士業領域の集客なら川口にお任せ!結果が出るまで諦めずPDCAを回すがモットー
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SEOにおける指名検索とは、ユーザーが特定の会社名・ブランド名・商品名を含むキーワードで検索を行うことです。例えば、「スターバックス 新作」や「adidas スニーカー」など、明確に企業や商品を指定した検索が該当します。
指名検索は、ユーザーがすでにその企業や商品について認識しているため、一般検索よりも購入意欲やコンバージョン率が高いことが特徴です。SEOの観点から非常に重要であり、指名検索を増やすことは、ブランド認知度の向上やビジネス成果につながります。
ここからは、以下の2つの点を解説します。
指名検索が重要視される理由
指名検索がSEOにおいて重要視される大きな理由は、ユーザーからの信頼性とブランド認知を反映する指標だからです。GoogleはE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を重視するようになっており、指名検索はその指標の一つとして機能します。
ユーザーが自発的に企業名や商品名を検索することは、信頼されている証拠です。従来の被リンクによる評価が主流だった時代から、ユーザーの実際の検索行動が重視される時代へと変化し、指名検索がSEOにおける強力な指標になっています。
指名検索と一般検索の違い
指名検索と一般検索は、目的や検索意図に大きな違いがあります。
指名検索は、ユーザーが特定の企業名やブランド名を直接検索する行動です。すでにその企業や商品について、一定の関心を持っていることを示しています。
対して、一般検索はより広範囲の情報を求める検索行動です。「スターバックス 新作」は指名検索に該当し、「カフェ おすすめ」は一般検索に該当します。
SEOにおける指名検索の効果・メリットは以下の3つです。
ここでは、SEOにおける指名検索の効果とメリットについて解説します。最後まで見れば、指名検索がSEOにどう役立つかが分かり、効果的な対策ができるでしょう。
アクセス数・コンバージョン率(CVR)が高まる
指名検索は、ユーザーがすでにそのブランドや商品に興味を持っている段階で行われるため、一般検索に比べてアクセス数が増加しやすいことが特徴です。
さらに、指名検索ユーザーは購入の意思が固まっていることも多く、サイトに訪問した際のコンバージョン率(CVR)も高くなります。
指名検索を行うことで、ユーザーは商品やサービス情報にすばやくアクセスでき、購買までの道のりが短縮されます。
また、一般検索と違い、競合に流れにくいという点でも、指名検索はSEOにとって重要な要素です。
既存顧客のリピート訪問につながる
指名検索は、既存顧客のリピート訪問を促進する効果があります。顧客が商品やサービスをまた利用したいと感じた場合、自然にブランド名や商品名を指名検索し、公式サイトに再訪問します。
リピート訪問が発生する背景には、企業が一貫して高品質なサービスや商品を提供していることが前提です。
さらに、満足した顧客が商品の良さを広めることで、信頼性が強化され、新規顧客の獲得にもつながります。この流れが形成されることで、企業ブランドとして持続的な成長を遂げることが可能です。
アルゴリズム変更後も順位を維持できる
指名検索は、検索アルゴリズムの変更に左右されづらいです。一般検索では、アルゴリズムのアップデートによって検索順位が下がるリスクがあります。
Googleは年に2~4回の大規模アップデートを実施しており、上位表示されていたコンテンツが大幅に下がるケースも珍しくありません。
しかし、指名検索は特定のブランドや商品を直接検索するため、順位変動が少なく、長期的に安定した結果を得ることが可能です。指名検索をきちんと対策すれば、検索順位を維持しながら、集客と収益を見込めます。
なお、コアアルゴリズムアップデートについては、「GoogleアルゴリズムがSEOに与える影響」の記事で詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてください。
指名検索の対策手順は以下の通りです。
指名検索対策を行わないと、自社サイトが上位表示されず、競合他社にユーザーが流れてしまうリスクがあります。そのため、キーワードの選定~効果測定までの施策を正しい流れで実行することが大切です。
ここでは、指名検索対策の手順を5つのステップに分けて解説します。最後まで見れば、指名検索の具体的な対策手順が分かり、アクセス数やコンバーション率の向上につながるでしょう。
①キーワードの選定・洗い出し
指名検索対策で最初にすべきことは、キーワードの選定・洗い出しです。自社ブランド名や商品名、サービス名など、指名検索の対象となり得る全てのキーワードをリスト化します。
キーワード選定では、キーワードプランナーや、ラッコキーワードなどのSEOツールが便利です。使い慣れているツールを活用し、全てのキーワードを漏れなく洗い出しましょう。
キーワードの洗い出しが完了したら、以下のポイントを参考に、優先順位をつけます。
- 検索ボリュームはどれだけあるか
- 購入や問い合わせにつながる可能性はあるか
- 検索結果で競合が上位を占めていないか
- クリック率の改善余地はあるか
検索ボリュームが多く、ビジネスに直接的な影響を与えるキーワードに優先的に取り組むことで、クリック率・コンバーション率の向上が期待できます。
競合状況やビジネス目標と照らし合わせながら、効果的なキーワード戦略を展開しましょう。
②表示ページの確認
キーワードの選定が完了した後は、指名検索に対応する表示ページの内容を確認しましょう。表示ページは、指名検索したユーザーの知りたいことに応えるページであるべきです。
たとえ上位表示されていても、ユーザーが求める情報が不足している場合、クリックされなかったり、すぐに離脱されたりする可能性があります。
サービスや製品に関する具体的な情報、よくある質問への回答など、ユーザーが知りたい情報が網羅されているかを必ず確認しましょう。
ページの内容をユーザー目線で見直すことで、クリック率・コンバーション率の改善につながります。検索結果で上位に表示されるだけでなく、実際にユーザーが満足できるページを提供することが、指名検索対策では重要です。
③新規記事の作成・リライト
表示ページを確認したら、検索意図に沿った記事を新規で作成するか、既存のコンテンツを見直し、リライトすることが求められます。
検索キーワードへの明確な答えを記事内に盛り込むことが重要です。サービスの特徴や料金、利用のメリットなどを分かりやすく伝えることで、ユーザーの信頼獲得につながります。
また、既存ページはあるものの、期待した順位を得られていない場合には、リライトが必要です。リライト時には、不足情報を追加する他、構成の見直しや内容の整理も行いましょう。
最新情報や詳細な内容を追加することで、ユーザーの満足度を高められます。
SEOにおける指名検索では、ユーザーの期待に応える質の高いコンテンツを提供し続けることが何より大切です。
④内部リンクの設定
指名検索を強化するためのSEO対策として、内部リンクの設置はとても効果的です。内部リンクを配置することで、ユーザーは関連する情報にスムーズにアクセスできます。
さらに、検索エンジンにとってもサイト全体の構造やコンテンツの関連性を理解しやすくなり、SEO評価が向上する可能性が高まります。指名検索キーワードをアンカーテキストとして設定し、クリック率を高める工夫を施しましょう。
詳細は「内部リンクを最適化する方法」の記事で解説しているため、参考にしてください。
⑤効果の測定
指名検索対策を実施した後は、効果測定が必要です。効果測定を行うことで、施策がどの程度成功しているのか、改善の余地があるかどうかを確認できます。指名検索の効果測定で確認すべき指標は以下の通りです。
- 検索順位
- クリック率(CTR)
- コンバーション率(CVR)
- コンバーションの数(CV)
検索順位が上がったとしても、クリック率が低い場合、ユーザーの検索意図とコンテンツが一致していない可能性があります。
以下のようなSEOツールを活用することで、検索パフォーマンスやユーザーの行動データを把握できます。普段から社内で使用しているツールで、効果検証を行ってください。
- SEOチェキ
- GMO順位チェッカー
- GRC
- Googleアナリティクス
指名検索キーワードによる流入の変化や、リピートユーザーの動向を追跡することが効果測定のポイントです。データを基に、必要に応じてコンテンツや内部リンクの調整、さらなる施策を行い、指名検索のSEO効果を持続的に向上させましょう。
指名検索を増やすためにすべきSEO対策は以下の5つです。
指名検索を増やすためには、自社ブランドやサービスの認知度向上が不可欠です。加えて、ユーザーが自ら指名検索をしたくなるような基盤作りが必要になります。
ここでは、指名検索を増やすためにすべきSEO対策を解説します。最後まで見れば、指名検索を増やす方法が分かり、自社に合う施策を取り入れられるでしょう。
指名検索が増える=トラフィックの上昇だけではありません!自社のサービスや商品を既に知っているお客さんからの問い合わせが増えるため、CVRがかなり向上します。
指名検索を増やすための施策は以下の通りです。
認識されやすい商品名・サービス名を考える
指名検索を増やすためには、ユーザーに認識されやすい・覚えやすい商品名やサービス名を考えましょう。ユーザーが検索する際、名前が複雑すぎたり、長すぎたりすると、せっかくの検索意欲が失われてしまいます。
そのため、商品名やサービス名を決める際は、簡潔で記憶に残りやすいものを選ぶことが大切です。短く、直感的に理解できる名前にすることで、ユーザーが興味を持った際に検索しやすくなります。
キーボード入力のしやすさも考慮すると、スマートフォンやPCでのタイピングが容易になり、ユーザーにとってさらに検索しやすい環境を提供できます。
指名検索は、ブランドの認知度を反映する重要な要素であり、商品名やサービス名の付け方一つで大きく変動します。シンプルかつわかりやすい名前をつけることで、指名検索の数を増やせるでしょう。
自社ブログ・SNSで情報発信する
自社ブログ・SNSで情報発信することで、ユーザーが自発的にブランド名や商品名を検索するきっかけを作ることが可能です。
とくにSNSは、リアルタイムでユーザーとコミュニケーションを取る場として、認知拡大に有効です。
InstagramやX、FacebookなどのSNSを活用し、イベント情報や新商品の紹介、キャンペーンの告知を行いましょう。より多くのユーザーに接触できれば、指名検索の増加が見込めます。
自社ブログ・SNSでの情報発信を通じ、ユーザーにブランドやサービスの存在を知ってもらい、指名検索の増加を狙いましょう。
イベント・セミナーを開催する
イベントやセミナーの開催も、指名検索を増やすために有効です。対象となる顧客層に向けて価値ある情報を提供することで、ブランドやサービスへの興味を引き、指名検索につなげられます。
セミナーやイベントは、オンラインとオフラインの両方で開催することが可能です。
オンラインなら、ウェビナーやライブ配信を活用することで、物理的な制約を越えて広範なターゲットにアプローチできます。
オフラインイベントは、ユーザーと直接コミュニケーションを取る良い機会です。深い印象を与えられ、参加者が企業名やサービス名を覚え、指名検索するきっかけを作れます。
また、イベント・セミナー後にフォローアップのメールや関連情報を提供することで、関心が持続し、後日指名検索が行われる可能性が高まります。
プレスリリースを発信する
プレスリリースは、自社の新製品やサービス、ビジネスの動向をメディアや広いユーザー層に発信するための手段です。ニュース性や話題性のある情報を伝えることで、メディアでの露出が増え、自然な形でブランドの認知度が向上します。
新商品や企業のビジョン、成功事例など、ユーザーにとって価値のある情報を伝えることが重要です。
プレスリリースは、指名検索を増やすための手段として非常に効果的です。戦略的な情報発信を通じ、SEO効果の向上にもつながるでしょう。
良い商品・サービスを作り続ける
指名検索を増やすための根本的な対策は、やはり「良い商品・サービスの製作」にあります。どれだけSEO・マーケティング対策を施しても、肝心の商品やサービス自体がユーザーに評価されなければ、指名検索の増加にはつながりません。
良い商品やサービスは、自然と口コミ・評判が広まり、ユーザーが自発的に検索する動機を作り出します。
また、良質な商品やサービスは、ユーザーのリピート利用にもつながりやすくなります。
良い商品・サービスを作り続けることは、指名検索の基盤を強化する最も基本かつ重要な対策です。ユーザーに愛される製品やサービスを提供し続けることで、指名検索はもちろん、長期的なSEO効果の向上も実現できるでしょう。
指名検索対策を成功に導くポイントは以下の3つです。
指名検索対策を成功させるには、具体的な施策とともに、ユーザーが申込みや購入などの行動を起こしやすい仕組みを整えることが重要です。
ここでは、指名検索対策を成功に導くポイントを解説します。最後まで見れば、指名検索対策に必要なアプローチが分かり、成功率を高められるでしょう。
実際の事例をもとに解説します!
口コミ・評判のキーワードを対策する
「口コミ」や「評判」は最も検索されやすいキーワードであるため、早めに対策しましょう。
検索エンジンの結果ページに自社のポジティブな口コミが表示されれば、信頼性が高まり、指名検索数の増加に直結します。
他のコラムサイトに自社の悪い口コミ・評判の記事を書かれた場合、マイナスポイントにつながるリスクがあります。そのため、自社サイトに顧客の声を反映させ、ユーザーへの信頼性を高めるコンテンツを積極的に発信することが大切です。
自社サイトの商品やサービスを実際に使って口コミや評判を集めてページ化すれば、大体の場合1位を取ることができます。まだ、口コミや評判がない場合はアンケート調査をすぐに行い、コンテンツを充足させてください。以下でも解説しています。
自社の独自コンテンツを入れる
ユーザーがサービス名・商品名で検索した際、競合他社との差別化を図るために独自の情報を提供することが求められます。口コミ・評判のキーワードを対策する場合は、実際の顧客レビューを掲載し、信頼性を高めることが効果的です。
ユーザーは、第三者の意見や実際の体験を参考にするため、信頼できるレビューを提供することが指名検索の強化につながります。
また、明確な料金プランやサービスの価格情報を公開し、ユーザーに安心感を与えることも必要です。分かりやすい料金情報を提供することで、信頼を得やすくなり、指名検索の結果としてコンバージョン率の向上が期待できます。
独自コンテンツを発信すれば、ユーザーに有益な情報を提供し、指名検索の成功に導くことが可能です。
実際の口コミや、導入事例、購入までの流れなど独自コンテンツにできる情報はたくさんあります。まずは情報を整理しコンテンツを制作してください。
その他の導線を作成する
指名検索対策を成功に導くためには、ユーザーがスムーズに行動できる導線を整えることが重要です。CTA(Call to Action)や問い合わせフォームを設置することで、ユーザーに次のアクションを促しやすくなります。
ページ下部やサイドバー、ファーストビューに「無料相談はこちら」「見積もりを依頼する」といったCTAの設置が効果的です。
また、BtoBの業界では、ホワイトペーパーを活用することで、興味を持ったユーザーがその後も指名検索を行う可能性が高まります。
問い合わせフォームやホワイトペーパーを含む導線を整備することで、指名検索の流入を最大限に活かし、ユーザーとの関係を深められるでしょう。
指名検索は、SEOに役立つだけでなく、企業全体の成長を左右する重要な要素だと考えられます。指名検索が増えると、自社ブランドや商品への信頼が高まり、何度も購入・利用をしてくれるリピーターが増える可能性が高くなるからです。
また、指名検索を増やすことで、広告費を抑えながら効率的に集客でき、結果として企業マーケティングの強化にもつながります。
つまり、指名検索はSEOだけの効果にとどまらず、リピーターを増やし、企業の成長を後押しする大切な要素と言えます。
SEOの指名検索に関するよくある質問は以下の3つです。
最後に、SEOの指名検索に関するよくある質問をご紹介します。最後まで見れば、指名検索やSEOに関する疑問が解消され、正しい知識が身につくでしょう。
指名検索のクリック率は?
指名検索が増えることで、クリック率も上がる傾向があります。ユーザーがブランド名や商品名を直接検索する場合、すでに関心があるため、検索結果に表示された自社サイトをクリックする可能性は高いです。
ただし、指名検索対策が不十分の場合、意図せぬページが上位表示されたり、ユーザーが競合サイトに流れたりするリスクがあります。指名検索対策を十分に行い、クリック率・コンバーション率を高めましょう。
SEOでやってはいけないことは?
SEOでやってはいけないことは以下の通りです。
- キーワードを無理に詰め込む
- 隠しテキスト・リンクを使用する
- 短期間で多数の被リンクを獲得する
- 重複コンテンツを作成する
- 競合サイトのコンテンツをコピーする
これらの行為を繰り返すと、インデックスから外されたり、検索順位が大幅に下がったりする可能性があります。短期的な戦術は、一時的なランキング向上を狙っても、最終的には順位を大きく落とす原因になるため避けるべきです。
逆SEOは違法?
逆SEOは必ずしも違法ではありません。しかし、競合他社の検索順位を不正に下げる行為は、法的トラブルに発展するリスクがあります。
Googleのポリシー違反はもとより、ウイルスを送り込んだり、アクセスを妨害したりなどの行為は禁止です。根本的な解決にならないため、違法な逆SEOは避けなければなりません。
指名検索は、すでにブランドや商品に興味を持っているユーザーからの流入を増やす重要なSEO対策の一つです。以下の手順に沿い、指名検索対策を行いましょう。
指名検索数を増やすためには、SNSやイベント開催などを通じた認知度向上の施策が不可欠です。また、良質なコンテンツの提供や、問い合わせフォーム・ホワイトペーパーの作成といった導線設計を整えることも重要になります。
対策を実行することで、指名検索による流入を増やし、SEOに強いサイトを育て上げましょう。