実績紹介

【導入事例】査定申込+45%・自然流入+50%・ROI145%——古本・古書BtoCサイトを変えた、ジャンル別相場公開とロングテール戦略

古本・古書買取の業界、特に「宅配・出張・店頭」と複数の査定手段を持つBtoCサービスでは、一般的なSEO対策だけでは申込みに繋がりません。「この本はいくらで売れるのか」「初版や帯はどう評価されるのか」「どの査定手段が自分に合うのか」——売り手が抱える不安と迷いを解消する情報設計こそが、申込みという意思決定を後押しします。

 

本事例では、古本・古書の買取サービスを展開するクライアント様に対し、SEO戦略立案からCRO・ローカルSEOまでを一気通貫で支援。「古本・古書特有の相場の不透明さ」「宅配・出張・店頭という査定手段の分散」「指名外流入の弱さ」という、ニッチBtoC領域ならではの課題に正面から向き合いました。

 

その結果、査定申込+45%・CVR+1.5pt・自然流入+50%・CPA−18%、通期ROI145%という成果を実現。ジャンル別相場表と初版・帯の評価基準を公開し、査定手段診断とLINE査定を標準化、買取実績記事でロングテールKWを拡張した、古本・古書BtoCの成功事例をご紹介します。

 

担当:Webマーケター 毛利浩一郎

BtoB/BtoCを問わず、検討者の「不安」を「データ」で解消するコンテンツ設計を得意とする。SEOの内部施策にとどまらず、CRO・EFO・LPの動線設計、ローカルSEO・ロングテール戦略まで、検索流入から最終CVに至る一連のプロセスを設計・実行する。

 

項目 内容
クライアント 非公開
業種/業界 古本・古書買取サービス(BtoC)
提供サービス SEOコンサルティングCRO支援/ローカルSEO/ロングテールコンテンツ設計
目的 SEO経由での査定申込数の増加と、宅配・出張・店頭すべてのチャネルでの完了率向上
施策内容 Web・SEO戦略の立案~実行、ジャンル別相場表・初版/帯の評価基準コンテンツ制作、査定手段診断導線の構築、申込フォームのEFO、LINE査定の標準化、ローカルSEO強化、買取実績記事によるロングテールKW拡張

導入前の課題

クライアント様は、宅配・出張・店頭という3つの査定手段を展開しており、ユーザーは自分の状況に合った方法を選べる仕組みが整っていました。しかしWeb上では、その3つの手段の違いが明確に伝わっておらず、「自分はどれを選べばいいのか分からない」という状態で離脱するケースが多発していました。

 

さらに古本・古書という商材特有の問題として、相場感がユーザー側にほとんどないという構造的課題がありました。一般的な家電やブランド品と異なり、古本・古書は同じタイトルでも初版・帯の有無・状態によって価値が大きく変動します。「この本はいくらで売れるのか」「初版や帯はどう評価されるのか」という基本的な疑問が解消されないまま、ユーザーは申込みに進めず離脱してしまっていました。

 

加えて、地域検索からの流入を取り込むローカルSEOが弱く、指名外(自社サービス名を知らない検討層)からの自然流入も伸び悩んでいました。古本・古書というニッチ領域だからこそ、「タイトル名」「ジャンル名」「地域名」といった多様な検索意図にロングテールで応える体制が必要でしたが、それが構築できていない状態でした。

実施した施策

単なるSEOアドバイスにとどまらず、古本・古書買取特有の検討心理に踏み込んだ情報設計と、宅配・出張・店頭のすべてのチャネルで完了率を高める動線最適化を実施しました。

  • ジャンル別相場表と初版/帯の評価基準の公開
    • 小説・専門書・絵本・コレクター本など、ジャンル別の相場をまとめた一覧表を整備。さらに、古本・古書特有の評価軸である「初版かどうか」「帯の有無」「状態によるランク」などの査定基準を明示しました。「どんな本がいくらで売れるのか」「自分の手元にある本は評価されるのか」という疑問に、サイト上で即座に答えられる状態を作りました。
  • 査定手段診断導線の構築
    • 「宅配・出張・店頭のどれが自分に合うか分からない」というユーザーに対し、簡易な質問に答えるだけで最適な査定手段へ案内する診断導線を構築。3手段が分散していた状態から、ユーザーが迷わず最短距離で申込みに到達できる設計に改善しました。
  • 申込フォームのEFO(入力フォーム最適化)
    • フォームの入力項目・遷移を見直し、申込み完了率を改善。検討意欲のあるユーザーが、フォーム入力途中で離脱する事態を抑え、せっかくの流入を確実にCVへ繋げる体制を整えました。
  • LINE査定の標準化
    • 「フォーム入力は面倒だが、まずは気軽に査定額だけ知りたい」という心理に応えるため、LINE査定をサイト全体の標準導線として組み込みました。スマートフォンで本の写真を送るだけで査定額を確認できる手軽さが、検討初期段階のユーザーを取り込む有効な入口として機能しました。
  • ローカルSEO強化
    • 「地域名 × 古本買取」「地域名 × 古書」といった地域検索の掛け合わせKWに対するSEOを強化。出張・店頭買取を検討する地域ユーザーへのリーチを抜本的に改善しました。
  • 買取実績記事によるロングテール拡張
    • 「○○(書名)買取価格」「○○(著者名)古書 査定」といった、具体的なタイトル・著者・ジャンルで検索するロングテールKWを丁寧に拾うため、買取実績記事を継続的に制作。古本・古書というニッチ領域だからこそ機能する、極めて細かな検索意図への対応を体系化しました。

戦略のポイント:「ジャンル」と「状態」で評価が動く商材の特性に正面から向き合う

古本・古書買取が他の買取業態と決定的に異なるのは、「同じ商品でも、状態や版次で価値が大きく変動する」という商材特性にあります。一般的な買取サービスでは「型番=価格」が比較的明確ですが、古本・古書では初版・帯・書き込み・経年劣化など、評価軸そのものが複雑です。

 

この複雑さを「ユーザーには分からないだろう」と隠してしまうと、検討者はますます不安になり離脱します。逆に、評価基準を丁寧に公開し、ジャンル別相場まで見せることで、検討者は「ここなら正当に評価してくれそうだ」という信頼を抱きます。

 

私たちは「複雑だからこそ、開示する」という方針を貫きました。同時に、買取実績記事でロングテールKWを拾う仕組みを構築し、ニッチで多様な検索意図に対応できる体制を整えました。これは「タイトル名で検索する」という古本・古書ユーザー特有の行動パターンに最適化されたSEO戦略でもあります。

 

効果

  • 査定申込:+45%(相場表・評価基準公開と査定手段診断による意思決定の加速)
  • CVR:+1.5pt(情報集約・診断導線・EFO・LINE査定の累積効果)
  • 自然流入:+50%(ローカルSEO強化と買取実績記事によるロングテール拡張)
  • CPA:−18%(指名外流入の安定化と完了率上昇による広告効率改善)
  • 通期ROI:145%(古本・古書BtoC領域として高水準の投下対効果)

特筆すべきは、査定申込+45%と自然流入+50%が並行して伸びている点です。情報の充実によって「ようやくたどり着いたユーザーが申し込みやすくなる」だけでなく、「そもそもサイトに到達するユーザーが増える」という両面の効果が同時に発生しました。

 

これは、ジャンル別相場表・評価基準・買取実績記事といった一連のコンテンツが、CRO(既存流入のCV化)とSEO(新規流入の獲得)の両方に貢献する「二刀流の資産」になっているからです。一度作り込んだコンテンツが継続的に成果を生み続ける、ストック型マーケティングの真価が発揮された事例でした。

 

*検索順位・査定申込数推移グラフ

プロジェクトの進行で良かったところ・担当者の視点

 

今回のプロジェクトでは、古本・古書という商材の「複雑さ」を、隠すのではなく開示することで強みに変える設計に最大の力を注ぎました。

 

買取という商材は、ユーザーにとって「買い物」と異なり、「自分の持ち物の価値を他人に判断してもらう」という心理的にハードルの高い行為です。特に古本・古書は「思い入れがあって手放したくないけれど、価値があるなら売りたい」という複雑な感情が絡みます。だからこそ、評価基準を曖昧にしておくと、ユーザーは安心して申込めません。逆に、初版・帯・状態といった評価軸を誠実に明示することで、競合との差別化が一気に進みます。

 

宅配・出張・店頭という複数の査定手段を持つことは強みですが、Webではそれが分散の要因にもなります。診断導線で「あなたに最適な方法はこれです」と提案する設計に変えたことで、選択肢の多さがそのままユーザー体験の良さに転換できたと感じています。さらにLINE査定を標準導線として組み込んだことで、心理的ハードルの低い入口を確保できたのも大きな成果でした。

 

買取実績記事によるロングテール拡張は、すぐに成果が出る施策ではありませんが、古本・古書という多品種・多バリエーションの業態だからこそ強力に機能する施策です。ニッチKWの一つひとつは小さくても、それが何百・何千と積み上がることで、揺るがない流入基盤になります。

 

クライアント様からも「査定に来られる方が、最初から納得感を持って相談に来てくれるようになった」「LINEでの問い合わせが圧倒的に増えて、若い世代のお客様も増えた」というお言葉をいただき、定量・定性の両面で価値を提供できたと感じています。

本事例を経験して:古本・古書、専門品買取の事業者の方へ

「評価基準は複雑すぎてWebでは説明できない」「相場を公開すると競合に手の内を見せることになる」と感じていませんか?

 

確かに古本・古書のような「状態・版次・希少性」で価値が動く商材は、評価が複雑で説明しづらいものです。しかし、その複雑さを隠したままにすると、検討者は「ここに頼んで本当に正当な価格で売れるのだろうか」という不安を抱えたまま離脱します。複雑だからこそ、開示する——これが本プロジェクトを通じて確信したことです。

 

また、古本・古書のような多品種・多バリエーション商材は、買取実績記事によるロングテール戦略が極めて強力に機能します。一品種ごとのKW検索ボリュームは小さくても、それを丁寧に拾い続けることで、競合では真似のできない流入基盤が築けます。

 

情報設計・診断導線・EFO・LINE査定・ローカルSEO・ロングテールコンテンツ——貴社の事業特性に合わせた最適な組み合わせをご提案いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。